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「俺と渉はね、ふわとろオムライス。美味いんだよ、おすすめ。」
「じゃ、私それ。」
律子先輩が答えると、
「律子には勧めてません。」
と、ちょっと意地悪な太輔先輩が現れた。
太輔先輩、今日ちょっと機嫌悪いのかな。
「はぁ?なんでよ!」
律子先輩が太輔先輩に文句を言っている脇から
「あの、私も藤ヶ谷先輩のおすすめにします。」
と、里香ちゃんが言った。
さすがの太輔先輩も里香ちゃんには何も言わなかった。
「で、Aはどうする?」
「じゃ、私もオムライスで。」
こうして全員オムライスを注文し、太輔先輩おすすめの絶品ランチを美味しく頂いた。
話を聞いてくれる里香ちゃんを気に入った様子の横尾先輩は、食事中も会社に戻る道中もずっと里香ちゃんに向けて話っぱなしだった。
昼食戻りで、会社のエントランスロビーを通るとソファーに見覚えのある男性がいた。
裕太くんだ。
今日は白のワイシャツに黒のスーツ姿。
私服やウェイター服とは違って、一段と大人の男らしさを感じる。
でも、どうしてここに?
「おう、裕太。」
太輔先輩と横尾先輩が裕太くんに駆け寄る。
律子先輩がこちらを見て言う。
「Aちゃん、彼のこと覚えてる?ほら、ヨシさんのお店で働いてた。」
「わかります。彼、私の従兄の後輩だったんです。この間従兄の家で偶然会ったんです。」
「え、そうなの?世間って狭いわね。」
「本当ですよね。」
裕太くんがこちらに視線を向けた。
そして言った。
「里香・・・。」
え?
私は隣に立つ里香ちゃんを見た。
「裕太先輩、お久しぶりです。」
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年12月8日 20時