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「太輔!」

驚く律子先輩の脇を素通りして私のところへきた藤ヶ谷先輩は

「おはよう、A。」

「おはようございます。」

「あの後、渉から電話が来てさ。律子のテンションが高くて1人で送っていけないから助けてって。」

「先輩、あの後カラオケのお店に戻ったんですか?」

「そうなんだよ。律子、お前、苦笑いじゃ済まないぞ。」

律子先輩の方へ向き直し、からかうように言う藤ヶ谷先輩。

「うそ?!そんなだったの私。全然覚えてない。どうしよう。」

「久しぶりにやらかしたな。とりあえず渉にお礼言っておけよ。」

「ごめん、太輔。渉のとこも行ってくる。またグチグチ言われそうだなぁ。」

そう言いながら、律子先輩はコピー室を後にした。

「それ、15時からの会議の資料?」

藤ヶ谷先輩がコピーされた資料を見て言った。

「そうです。溝口係長に頼まれて。」

「ちょうど俺もこれから会議室で準備するところなんだ。」

そう言って藤ヶ谷先輩はコピーされた資料を持ってコピー室を出ようとしていた。

「はい、行くよ!」

呆気にとられている私を先輩が促す。
先輩に着いて会議室に向かうと、そこにはもう備品が用意されていた。

「あの、これ先輩が準備してくださったんですか?」

「あぁ。俺のプロジェクトだから会議もしっかり準備しないとと思ってさ。」

藤ヶ谷先輩は資料の半分を差し出して笑顔で言った。

「並べるの手伝ってくれる?」

「はい。」

それを受け取り、一部ずつ席に置いていく。


「痛っ。」

人差し指に鋭い切れ味を感じた。
紙で切ってしまったようだ。傷は思いの外深く、うっすら血が滲んでいる。

「大丈夫か?」

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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 玉森裕太 , 藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年12月8日 20時

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