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「俺が読み上げるから、そのまま打ちこんで。時間ないからミスするなよ。」
そんなことを言いながらも、少し間を置きながら、私の打つペースに合わせて次の言葉を言ってくれている。
先輩、優しいんだよね。
カッコイイだけじゃなくて、仕事も出来て。
少しだけ先輩の方に顔を向けた。
すると資料から目線を上げて
「なんだ、余裕そうだな。」
ってちょっと意地悪そうに笑う。
「必死です。」
急いで視線をパソコン画面に戻した。
正面を向いていても、先輩がこっちを見ているのが視界に入る。
そう意識したら、自分の耳がだんだんと熱を帯びていくのがわかった。
だって、憧れを抱いてる先輩に見られてたら照れるでしょ。
と自分に言い訳しつつ・・・
なに?さっきの先輩の笑った顔。
・・・ドキッとしたぁ。
「はい、続き。」
先輩の一言で仕事を再開する。
ドキドキ言ってる、私の心臓。
お願いだから落ち着いて。
緊張で指が震えないよう気をつけながら作業を続けた。
最後の一行を打ち終わったところでタイミングよく鳴った定時のチャイム。
間に合った!!
「あ〜藤ヶ谷先輩だぁ!」
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年11月26日 23時