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「ありがとう裕太くん。
いつもカッコイイわね。」
牧田先輩が声をかける。
彼は少し照れながら微笑み、お礼を言って戻って行った。
キッチンに戻って行く彼をつい目で追ってしまう。
それに気付いた牧田先輩が言う。
「裕太くん、イケメンだよねー。
いつも笑顔だし、優しいし。
イイ男だと思わない?Aちゃん?」
私の返事より先に横尾先輩が答える。
「いつも笑顔なのは俺らが客だから当たり前でしょ。
確かに裕太はイケメンでイイやつだけど。
イケメン全員がイイ男とは限らないよ。
そもそもイイ男っていうのは、人として・・・」
「あー、もういい、わかったから。
そうやってさー、
渉は人がいい夢見てるのにすぐ打ち砕くよね。」
「俺は律子と違って現実的なの。」
牧田先輩がふくれてる。
それを見た藤ヶ谷先輩は笑いながら今度は私に向かって言う。
「Aは裕太みたいな人がタイプ?」
えっ?
思いもよらない質問をされ、答えを見つけられない私。
私は・・・
「えっと・・・顔だけじゃ、わからないですね。」
ようやく絞り出した答えに
「なにその意味深な反応!!」
と、からかう牧田先輩。
首を横に振る私を見て、
「あやし〜い。」
牧田先輩と横尾先輩がニヤリとした。
「Aは人を外見だけじゃ判断しないんだよ。律子と違って。
だいたい律子はいつも男を外見で選ぶから失敗するんだよ。」
と、藤ヶ谷先輩が笑いながらそう言った。
「失礼!太輔、失礼!
失敗っていうな!私はね・・・」
牧田先輩が恋愛について持論を語り始めた。
藤ヶ谷先輩、私が困ってたから
話題を変えてくれた?
藤ヶ谷先輩と目が合う。
先輩は私に向かって軽くウィンクをするとグラスに残ったビールを飲み干した。
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年11月26日 23時