あの時キミに・・・ (ページ2)

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「え？！先輩たちも一緒なんですか？」

「やだ？」

「そんな、全然！いやじゃないです！！
　ただ、先輩たちの飲み会に私が行ってもいいのかなって。」

「えーなんで？行こうよ！Aちゃんと飲みに行きたかったんだもん。」

藤ヶ谷太輔先輩と横尾渉先輩は牧田先輩の同期。
３人が仲良しなのは知ってる。
よく楽しそうに話しているのをみかけるから。

私は社内ですれ違ったときに挨拶するくらい。

牧田先輩は同じ係のリーダーだけど
２人は違う係だから仕事での関わりもあまりない。

飲み会の席では何度か一緒になったことがあるけれど
２人の近くに座ったことはない。
と、いうより座れなかったといった方が正しい。

２人とも長身の細身でイケメンというかなりのルックスの持ち主。
彼女の座を狙っている女性社員が山ほどいるんだから。

実は私も藤ヶ谷先輩には密かに憧れてたんだ。
好きとか、そうゆうのじゃなくて、尊敬っていうか。

あの時のこと、藤ヶ谷先輩はきっと忘れてるけど、私は今も鮮明に覚えてる。

「ね、Aちゃん？いいでしょ？」

牧田先輩の声で我に返る。

「あ、はい。もちろんです。楽しみにしてます。」

嬉しい、先輩たちと飲みに行けるなんて！
明日はなんとしても定時で上がろう。