淡い恋のはずだった

みっつ ページ3

『ギータさーーーん！！！』


柳田「あ？ちょ、重っ。いきなり抱きつくなよ」



ギータさんとは歳が離れているけど、すごく仲良しで

私のこと可愛がってくれる大好きな先輩

……たまに失礼なこと言ってくるけど




『重いってレディに対する言葉じゃないですよ！！』



柳田「いや、その鍛え上げられた筋肉お前もはやレディじゃないだろ」



『一応れっきとしたレディです！
まぁ、今日はギータさんより活躍しますけど』



松田「お前も言うようになったな笑」



『あっ松田さん！』




松田さんは私が尊敬している先輩の1人

ギータさんが松田さんは神的存在って言っていたけど、まさにそれ




松田「なんか、2人が一緒にいると親子みたいだよな笑」



柳田「まぁ確かに、Aちびだしな」


『んな、私がちびなんじゃなくてギータさんが大きすぎるだけです！！』


柳田「いや、ちびだろ笑」



いやいや、これでも私160あるんですけど！？




『あ！浅村さんも何か言ってくださいよ！
ギータさんがちびってうるさいんです』



浅村「ん？あー、仲良くてええんちゃう？」



『そういうことじゃない！！
そんなんじゃ友達できませんよ！』



浅村「は？関係ないやろ
しかも、できたわ。一応」



『えっ感動』



浅村「しばくぞお前笑」



『すみません笑』



浅村「そーいえば、お前3年連続オールスター選ばれてるよな」



『そうなんですよ！！もう本当にありがたいです』



浅村「それはAが努力したからやろ」



『えっ浅村さんが褒めるなんてなんか気持ち悪いですね笑』



浅村「お前ほんまにしばくぞ笑」




こうして始まったオールスター

3年連続で出させてもらえるなんて、夢にも思わなかった

チームの為にもファンの為にも今日は絶対活躍するんだ！



……なんて意気込んでたのに





『やばい…全然打てない』




2打席連続空振り三振

やっと当たったと思っても内野ゴロ


ここぞ！って時に毎回打席が回ってくるのになんで打てないの？

次は打てるだなんて、秋山さんは言ってくれたけど

完璧足引っ張ってるよ……




この日は結局1本もヒットを打てずに終わってしまった

幸い守備の方では、俗に言うスーパープレーで大量得点を阻止することができたけど

全然だめだった

壮亮にもすごく心配されたけど

どうしても明るく振る舞えなかった

落ち込んだって意味ないってわかってるのに。

折角選んでもらったのに

期待に答えられない自分が情けない

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