第39話 ページ41
｢はい、ここがいち兄がいる部屋だぜ｣
｢あ、ありがとう……！｣
ほんとに私が向かってた方向と逆方向だった。辛い。
｢じゃ、俺はもう行くな｣
｢えっ…………｣
｢2人でゆっくり話してくれよ｣
｢ちょっ、ちょっと待ってくださっ……じゃない、ちょっと待って！｣
｢ん？どうした？｣
待って呼び止めたはいいけどなんて言おうか考えてなかった！
怖くて部屋入れませんなんて言えない…………
｢え、えとぉ…………｣
｢しょうがねぇなぁ大将は｣
そう言って、後藤くんは襖を開け放つ。
そして私の背中をポンっと部屋の中へ押した。
｢へっ｣
｢いち兄、大将連れてきたぜー｣
｢ちょ、まあぁぁぁぁあ！？！？｣
｢じゃ、ごゆっくりー｣
襖が無惨にも後藤くんによって閉められる。
｢ご、後藤くん！？後藤くーん！？！？｣
返事はない。
ちらりと布団の方を見ると、こちらを見て固まっている一期一振さん。
｢は、はは、ははは………………｣
室内に私のかわいた笑い声が響く。
なにこれ超虚しい。
……………後藤くんの裏切り者ぉぉおお！！！！！
無言で布団から出てきて、私の前に正座をした一期一振さんと向き合う。
何話せばいいの……？
体調大丈夫ですかとか？あぁでもその前に自己紹介必要だよね？？
頼みたいこととかもあるしいろいろ話さなきゃいけないし……………
それとも根本的に目障りだから部屋から出てた方がいい！？！？
｢えっと……｣
｢審神者殿｣
｢ひゃいっ！？｣
思いっきり声裏返った。もうやだ消えたい。
｢私、一期一振と申します｣
｢え、あ、A、です。よろしくお願いします……｣
｢この度は、本当に…………申し訳ありませんでした｣
｢へっ……？｣
｢どんな処罰でも受け入れます。刀身を破壊していただいても構いません｣
私のことなんだと思ってるんだ！？
体調崩してまで直した刀ボロボロにするやつがどこにいるよ！？！？
…………前任か。
｢ご命令を、審神者殿｣
ご命令をと言われましても、残念ながら私には人をいたぶる趣味はございません！！！
な、なんて返そう！？
ふと、一期一振さんに頼もうと思っていたお願いが頭に浮かんだ。
｢え、あ、そのっ………近侍になっていただけませんかっ！！｣
｢……はい？｣
勢いで口にしてから、全力で後悔。
頼むタイミング絶対今じゃなかった……もうやだ……………
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
