第38話 ページ40
3日後。
すっかり体調が回復した私は、一期一振さんの元へ向かうべく本丸内をさまよっていた。
一期一振さんも元気になったって聞いたからね。
…………いや本当はすごい行きたくない。
すごい行きたくないけど行かなきゃいけないこの地獄。
というか一期一振さんがどこにいるか聞くの忘れたんだよ。ここまで来るとただの馬鹿じゃん。
昨日はあれから、食事を取ってきてくれた4振りに敬語やめろ、さん付けやめろーって呼び方とかめちゃくちゃ矯正された。
こんのすけに助けを求めたら、
『いいじゃないですか主様、いい機会ですよ！』
と言われ。
薬研さんに助けを求めたら、
『俺っちのことも呼びすてでいいんだぞ、大将？』
って満面の笑みで言われた。無理です。
最終的に、短刀4振りの事には敬語使わない事になったんだけど…………
未だ慣れない。助けて。
ちなみに薬研さんはさん付けはそのままだけどなんやかんやで敬語外すことになって、その…………死。
絶対敬語出る。敬語はもはや私の1部。知らんけど。
｢あ、大将！｣
｢わぁああぁあ！？｣
噂をすれば影ってこういうことなんですね身をもって知りました噂してた訳じゃないけど！！！
後藤さん……じゃない、後藤くんが戸惑ったように私の方を見る。
｢そ、そんなに驚くなよ……｣
｢ごめんなさい………｣
｢ここでなにしてるんだ？大将｣
｢え、えとー……迷子…………？｣
…………………。
やめて！静かにならないで！私のライフはもうゼロよ！？
｢どこ行こうとしてたんだ？｣
｢えと、一期一振さんの所に………｣
｢大将｣
｢え？｣
｢いち兄がいる部屋はな、大将が進んでた方向と真逆だぜ？｣
｢……ほんと？｣
｢ほんと｣
｢ほんとにほんと？｣
｢ほんとだって｣
一生たどりつけないわこれ。
というか部屋聞かなかった時点でもうアウトなんだよなぁ……あはは…………
｢あんまこういうこと言うの良くないかもだけど……大将｣
｢なんでしょう………｣
｢当てずっぽうで部屋入って、重傷の奴らの部屋入っちゃった時、大将が審神者だって認識された瞬間真っ二つにされると思うぞ？｣
｢まっ…………！？｣
｢そもそも、いち兄に殺されなかったのがすごいくらいだから｣
｢まじですか…｣
｢だから俺が、いち兄の所まで送ってやるよ。感謝しろよなー？｣
｢うん……後藤くんありがとう…心の底から…………｣
本丸の恐ろしさを改めて認識させられてる気がする。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
