第13話 ページ15
涙も枯れた頃、1周まわって冷静になってきた。
いや多分世間ではこれを冷静になるとは言わないけれども。
襖の前で体育座り。
ここ来てから何分たったんだろ………………
あー……泣きすぎて頭痛い。
｢私が死んだら悲しんでくれる人いるのかな………
学校ほとんど行けてないから親友って感じの子とかいないしさ……………
というか私が死んだら実家にお金入ったりするんかな……絶対するよな…………はは……………｣
今の私、思考能力めちゃくちゃに低下してると思う。いっそ自暴自棄になり始めてるもん。
そんなこと考えてたらまた涙出てきた。
………そろそろ私干からびるよ？？？
｢………なぁ、人間よ。いつまでそこで泣いておるつもりだ？｣
｢………へ｣
襖から、見覚えのある青い和服の人が顔を出していた。
腰には…刀。
刀……………刀！？！？
｢ひぃやぁぁあああ！？！？ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ！！！｣
斬られる、このままじゃ確実に斬られる。
急いで立ち上がろうとして、思いっきり自分の髪の毛を踏んずけた。
…………あ、詰んだ。
そして思いっきり廊下に身体を打ちつけた。
｢いだっ…………！｣
青い和服の人がこっちに向かってくる。
もう身体が恐怖で動かない。涙も震えも止まらない。
……あぁ、私死ぬのか。
もうちょっと長生きするつもりだったのに。
というかこの人なんか見覚えあるなぁ…………確かアイコンの人だよね、刀剣乱舞の。
鶴丸さんだっけ、三日月さんだっけ。名前は覚えてないけど。
彼は私の目の前にしゃがみこむと、すっと顔を近づけた。
｢ひっ…………｣
喉の奥が引き攣る。
怖い怖い怖い、誰か助けて。
瞳に浮かぶ三日月を見て、あぁこの人は多分鶴丸さんじゃなくて三日月さんだな、なんて今はどうでもいいことを考えた。
｢なぁ、人間｣
｢…は、い｣
｢何にそんなに怯えているんだ？｣
｢…え、ぁ、……殺さ、ないで…………｣
｢そんなに怯えなくとも、突然斬りかかったりせんぞ？｣
思わず目を見開いた。
………え、斬りかかってこないの？
もしかして油断させたところをバッサリ斬られるの？そういうこと？？
｢それとも……俺に斬ってほしいか？｣
｢っ！？｣
猛スピードで首を横に振った。
絶対微笑みながら言うセリフじゃないでしょそれ………
すると、彼は未だ震えている私の手を取った。
｢ならばゆくぞ。皆もう待ちくたびれている｣
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
