第45話 ページ47
｢かんせーい！！｣
信濃くんが喜びの声をあげた。
目の前には豚汁、サラダ、おにぎり。
……うん、どれも美味しそう！
｢ねぇねぇ主、豚汁味見してもいいー？一口だけだからさ？｣
｢こら包丁、大将困らせるなよ｣
｢大丈夫だよ。ただ、あっついから火傷しないようにしてね｣
｢やったー！｣
｢なっ……じゃあ俺も食べる！！｣
後藤くんも食べたかったのね。
｢大将大将、料理お疲れ様のハイタッチしよ〜！｣
｢あっ、うん！｣
｢はい、タッチ！ぎゅっぎゅっ！｣
信濃くん、ご丁寧にハイタッチした手を握っていった。可愛いね…………
｢主さま、僕ともやりましょう〜！白山くんといち兄もこっち来てください！｣
｢…いや、わたくしは……………｣
｢いいから白山も手ぇ出して！はい、タッチ。｣
信濃くんが白山くんの腕を掴んで私の手に当てる。
｢………たっち｣
｢うん、タッチ。お手伝いありがとう、白山くん｣
｢…いえ｣
目を逸らされてしまった。
………だけどちょっとだけ手握ってくれたから多分これはいいんだと思う、うん。
｢いち兄はやらないの？｣
毛利くん、一期一振さんはやってくれないと思うよぉ……………
ちらり、と一期一振さんの見てみる。
私と目を合わせた一期一振さんは、ぱちぱちと数回瞬きをしてから、ふにゃりと表情を崩した。
｢ははっ、弟達には敵いませぬな｣
わらっ………笑った！？！？
｢"主殿"、私もよろしいでしょうか？｣
あ、あるじ………？
一期一振さんが私の事主殿って言った……！？
｢え、えぇと、一期一振さんさえよろしいのなら、是非……………｣
そう返すと、座っていた私の前に跪いた一期一振さんは私の手に自分の手をそっと重ねた。
｢改めて………よろしくお願いいたします、主殿｣
そして私の片手を恭しく手に取ると………
そっと、手の甲に口付けた。
……………口付けた！？！？！？！？
｢………〜〜〜！？！？｣
な、ななななななっ……！？！？！？
何が起きた！？ちょっ、まっ、脳内キャパオーバー助けて誰か！！！！！！
｢……一期一振。おそらくですが、あるじさまは男に耐性がありません｣
｢ははっ、面白いな。新しい主は｣
｢…わかっていてやったのですか｣
｢どうかな。一応忠誠の証にと思ったんだけど｣
そう言って一期一振さんは、また楽しそうに笑った。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
