青峰大輝という男 ページ33
in 公園
「よお」
『久しぶり、大輝』
大輝が座っていたベンチに腰かける。
「今日黄瀬と試合して勝ったんだってな」
『うん…大輝はまだ勝ちにこだわるの……?』
「あ?当たり前だろーよ。
勝てなきゃバスケなんて面白くねーよ。
第一、俺は負けねェ。」
『そっか…』
「Aは、オレらが成長する度に悲しい顔してんな、今もそうだ」
無意識の内に私は泣きそうな顔をしていたのだろう。それを気遣ってか大輝の手が頭に乗って逞しい腕が腰に回って簡単に引き寄せられる。
『……皆が強くなればなるほど、置いていかれそうで…必要とされなくなりそうで…怖くてっ泣』
感度高まって涙が止まらないでいると、ハイハイと帝光時代の時と同じように抱きしめられる。
「…オレらはどんだけ強くなってもAを置いていかねェしずっと必要としてるぜ??」
『っ……泣』
「オレはAに皇桐に来て欲しかった。
誰もが思ってるだろうなァ
なんであんな新設校に行ったんだよ」
未だ抱きしめられている大輝の胸に頬をあて話す。
『……私はテツくんと誠凛に来て良かったよ
大我はこれから先キセキの世代と同じくらい成長すると思う。そうしたら大輝みたいにチームで浮いた存在になるかもしれない。
きっとそれくらいの力を持っている。
帝光の時はキセキの世代の皆をとめられ無かったから……大我こそはチームから浮かせたくないの。
きっと、大我とテツくんなら大丈夫。
もし道が逸れることがあるなら私が絶対繋止める。もう誰に対しても後悔したくないから……。』
「(んだよ……大我大我って…) テツの新しい光か…」
『ふふふっ、寂しい??』
「あ?!んなわけねーよ。」
クスクスっと笑うと急に後頭部に手が回り唇に温かいものが触れて、どんどん深くなるキス。
流石に苦しくなって大輝の胸板を叩けば離してくれる
『……っ!!大輝っ!///』
少しだけ離しておでことおでこを合わせると、
「…っはぁ、チームメイトじゃなくなった今、ちんたらしてたら他のやつに取られちまうしな。
俺はAが好きだ。本気でいくから。」
言うだけ言って返事を聞かずにグイッと手を引かれてそのまま家まで送ってくれた。
中学の時も送ってくれたなぁ〜って考えてると直ぐに着いた。
そのまま大輝は帰って行った。
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いちごみるく(プロフ) - 日向順平は神さん» ありがとうございます(;_;)頑張ります!!! (2020年3月7日 20時) (レス) id: 15b839c5dc (このIDを非表示/違反報告)
日向順平は神 - 素敵なお話ですね!更新頑張ってください (2020年3月7日 14時) (レス) id: d9754627b9 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - かりんさん» ありがとうございます、そう言って貰えて嬉しい限りです、頑張ります(;_;) (2020年3月4日 22時) (レス) id: 15b839c5dc (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - いつもみてます!!ほんと面白いです!!更新楽しみにしてます!! (2020年3月4日 21時) (レス) id: ff548387d6 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 番外編でもよろしいでしょうか!? (2019年3月19日 23時) (レス) id: 15b839c5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺みるく | 作者ホームページ:http://Daisuki
作成日時:2017年1月3日 4時