行方不明の兄を探します。

捜索１４日目　成瀬side ページ15

「はぁ」

俺は如月と乗っていたタクシーのまま、家まで帰る

「お兄さん恋してますね」

「はい！？」

タクシードライバーさんに言われた

「(そうだよ、俺は如月が好きだよ)」

昔から友達に成瀬は好きな子を虐めるタイプだな、と言われていた

大人になってもそれは変わらなかった

如月には一目惚れした

如月は気づいているかは知らないけど俺が初めて如月を見たのは大学の廊下

ピンと伸びた背筋に整った顔立ち

俺は一瞬にして落ちてしまった

初めて如月と話したとき、俺は昔からの癖が出てしまい嫌われてしまった

結構心の中で傷ついていた

「オマケしておくんで、頑張ってくださいな」

「ありがとうございます」

ドライバーさんはオマケしてくれた

「俺も頑張らないとな」

如月はモテるからな

「よし！」

俺は気合を入れた

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