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もう教科書やノートは常に持っておこう、と心に決め、重たい教科書類を抱えて歩く。
「重たそうだな。ツナ缶くれるなら俺様も手伝ってやるゾ!」
『…グリム…。
ツナ缶はあげないし手伝わなくてもいい……ってまた太った??最近食べ過ぎじゃないの。』
「ヘンッ、お前には分からないだろうけど魔法を使うのはめちゃくちゃ体力使うんだゾ!」
楽ちん楽ちん、と私の抱える教科書の上に座るグリム。
その可愛らしい姿に癒されていると、ボソボソと何か聞こえてきた。
「おい見ろよ、あれが噂の…。」
「あぁ、本当に使い魔連れてやがる…。」
「なんであんなやつらがこの学園にいるんだ…。」
「…おい、お前ちょっと行ってこいよ。」
『…はぁ…。』
本当にくだらない。
『…ッッ。』
肩に走った鈍い痛みと傾く体。
抱えていた本は諦めて後にくる衝撃に備える。
私を押した張本人は思っていたより私が軽くて吹っ飛んだからか、少し焦った顔をしている。
…あー…これおしり痛いやつじゃん。
でも手をついて、手を怪我するのも困るしな……日常生活に支障が出るのはキツい。
…よし、おしりを捨てよう。
私は痛みに備えてギュッと目を瞑る。
『…あれ。』
けれど痛みは一向にこなかった。
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作者名:ぐう | 作成日時:2020年5月6日 23時