脱獄物語【約ネバ】

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「じゃあみんな元気でね」

「エマ
レイは？」

「医務室……

「見送りなんてしたくない」って……」


すると急にエマがノーマンに抱きついていた

そしてエマは怪我をしている右足を床に叩きつけようとしていたが、ノーマンによって、阻止された

『エマ！ノーマン！』

「馬鹿！

無鉄砲にもほどがあるぞエマ！

今君がすべきことはこれじゃない！」

「うるさい！いやだ

行かせない！」

「どうして解ってくれないんだよ…

僕はそんなことこれっぽっちものぞんでないのに

ただ笑って見送ってほしい………

僕の決意(きもち)を汲んで」

「イヤ
死にに行く(その)決意(きもち)だけは尊重できない

「本当は嫌」なら尚更だ！」



「時間よノーマン」

転けた拍子に落ちた帽子をママがノーマンに被せた


「じゃあエマとレイとAのこと頼んだよ」



『ノーマン！絶対に外で会おうね！』


ノーマンに近寄って手を握った

色んな気持ちが混ざって涙をこらえでいる

けど、もう溢れているかもしれない


「最期にそんな泣き顔しないでよ」

『「最期」じゃないよ……

「一旦最後」だよ』

「変なの」








ノーマンが行ってしまった








ぴったり朝６時


施設(ハウス)の朝は鐘の音で始まる



現在(いま)は38人兄弟



ノーマンはいない

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