脱獄物語【約ネバ】

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「みんな聞いて
いい知らせよ

ノーマンの里親が決まったの」


医務室で明日のノーマンの動きを確認し、発信器を無効化にするスイッチを渡した

だけどノーマンは明日、必ず戻ってくると思う

あとで確認するけれど


明日出立すると聞いて、喜びの声が飛び交っている





ご飯も食べ終わり、部屋へと向かうノーマンに声をかける


『ノーマン、部屋に向かいながらでいいから少しいい？』

「何？A」


今から言うことにノーマンが肯定したら、明日ノーマンは出荷されるということが確実になってしまうけど………


『ノーマンさ……明日、逃げる気ないでしょ』

「うん、そうだよ」

『…否定しないんだ』

「やっぱり僕が逃げれば誰かが出荷される

だったら僕が死んだ方がいいんじゃないかって」

『だったら明日の下見、着いていくから』

「反対しないんだ」

『私がノーマンの立場だったらそうすることを望むだろうから


でもね…………









絶っ対にどこかで会えるって思ってるから』


「…………そんな無表情で言われても」

『それは仕方ない』



いつの間にかノーマンの部屋に着いていた

ノーマンが不意に引き出しを開けた

『何それ』


引き出しに入っていたものは二つ

一つは白い布で包まれた四角いもの

そしてもう一つはペン


「あれっ？これ……」


白い布の中身はこのハウスのカギ

ママならこんなこと絶対にしないからシスターだろう

そしてペンにはW.Mというイニシャル


『ウィリアムさんの？』

「わからない

でもその可能性が高いかな」

『一体何で……』


ノーマンがそのペンを観察していると、横に引っ張った


「やっぱり…」

『これ………』

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