脱獄物語【約ネバ】

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「オイ
どこ行った！？」

「誰が？」

レイの大声で本から目を離して周りを見てみる

…シスターがいない…！！


『どういうこと？』

いつもの笑顔をシスターに向ける

隣のレイも困惑しているみたいだ


「みんなと仲良くなりたいの

鬼ごっこしましょう」


ぱあああっという効果音がつきそうなくらいにニッコリと笑うシスター

はっきり言って…うん、キモi((殴


「勝負の時間は20分
私が鬼よ

みんな逃げきってね♡」


…シスターの笑顔が黒いと思ってしまうのは気のせいなのだろうか

いや、誰が見ても分かるくらい黒い笑顔である


────────
「狙いはまず年長者(ぼくら)だろうね

まず年長者(ぼくら)

そしてその途中で見つけた弟妹(みんな)を根こそぎ捕まえていく…」

『だろうね』

３人が散り始める頃に私も行動を起こす

木の上を伝い、木と木の間が空いていたら飛び越える

そして、図書室においてあった「気配の正体」なんていう本に気配の消し方が書いてあったから実践してみようと思う

そんな本がここに置いてあるなんておかしいと思ったが、何かの拍子で紛れこんだのだろう

木の上から下を見てみると、年少者が五人、一気に捕まった

その手には木の葉が握られているため、何か細工をしたのだろう

その後もどんどん捕まっていく

個々での逃走はまだキツそう


木の上を伝って行くと、ノーマンとレイがシスターに追いかけられている場面に遭遇

気配を消してみてそのまま後を追っていく

しばらくしたら、レイがシスターの肩に手をおいた

「20分経過」

「「俺/僕達の勝ちだねシスター」

『あ、終わった？』

声をかけると同時に木から３人の元へ飛び降りる

え、とかいうノーマンの驚いた声と目を見開いたレイの顔、そしてシスターのポカーンとした表情

代表してレイが聞いてきた

「A、今まで何処にいたんだ？」

『ん？ずっと木の上にいたよ

ねぇシスター、私に気づいた？』

「いや…」

シスターは戸惑いながらも教えてくれた

ということはうまく気配は消せていたみたいだ

『よっしゃ！』

「何が？」

『んーん！何でもないよ』

ノーマンに聞かれたが何も応えなかった

だって面倒だし




────────
シスターのファンの方がいらっしゃいましたら、すみません

順位144つきました！

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ありがとうございます！

2019年1月26日

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