いつまでいるんだ ページ12
部活も終わり、私は寮に戻ろうと鏡舎に向かっていた。空は日が沈みかけ紅く染まっていた。
エライサ『疲れたぁ...。』
馬の世話は重労働だし、自分で走らないとはいえ、馬に乗り続けるのはかなり体力を消耗する。
エライサ『ちょっとここら辺で休憩するか...。』
近くの芝生に腰をかける。そのとき、近くの木の裏に誰かがいることに気がついた。
エライサ『...またここでサボってたのか？』
エライサ『レオナ。』
レオナ『ッチ。』
私が名前を呼ぶとレオナは不愉快そうな顔で舌打ちをした。
レオナ『お前か...。』
エライサ『なんだ？俺じゃ不満か？』
そう聞くと、レオナは頭をかきながら上半身を起こし、私を睨みつけた。エメラルドの瞳に見つめられて、少し心臓が飛び跳ねたような気がした。
レオナ『...別にお前自体は不満じゃねぇ。俺が不満なのはお前のその見た目と喋り方だ。』
レオナ『いつまでそれでいるつもりだ？』
レオナ『女はもうお前だけじゃないだろ。』
痛いところをつかれた。確かにその通りだ。
私はNRCに通うために、魔法薬で女から男に体を変化させている。男子校に女子1人何てそんな超逆ハー状態で自分の貞操が無事でいられるとは思えない。それに私は名家の生まれ、ということもあり、そのままの姿で通うのは難しいと考えたからだ。だが、今ユウという魔法の使えない女子生徒、つまりこの学園で最も弱い存在が現れたことにより私が男のふりをする必要はなくなってしまった。
エライサ『...確かにそうかもね。でも、今更言うのもなんかアレだし、わざわざ自分の正体をバラした所で俺にメリットもないし。』
女という性別が嫌いなわけじゃない。むしろ愛している。ただ、ここで学園生活をおくるにはいささか不便と言うだけだ。
レオナ『そーかよ。まァいい。』
エライサ『いやに潔がいいな。』
レオナ『別にそこは個人の自由だからな。』
エライサ『意外と紳士なところあるよね。さすが王子。』
レオナ『あァ？意外とってなんだ。喰われてぇのか。』
エライサ『あはは、やだなぁ。』
なんだかんだ言って心配してくれるんだよな、レオナは。
エライサ『ご心配どうもありがとう。俺はもう帰るよ。』
レオナ『さっさと帰れ。』
エライサ『はは、冷たー。』
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みかん(プロフ) - 零さん» ありがとうございます🙏🏻受験生なので少しずつ更新していくつもりです！コメントが励みになるのでありがたいです💓 (2022年8月7日 0時) (
レス) id: 334a07b26c (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年8月6日 22時) (レス) @page22 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 三日月夜桜さん» ありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです。なるべく早く更新できるように頑張ります💪💪 (2022年7月4日 20時) (レス) id: 334a07b26c (このIDを非表示/違反報告)
三日月夜桜 - 面白かったです。次の更新楽しみに待ってます。頑張ってください。応援してます。 (2022年7月4日 18時) (レス) @page21 id: d397310001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2021年7月26日 10時
