気の強い同士 ページ27
「いいでしょ〜。
今井さんと約束してる訳じゃないし
誰と組もうが私の勝手じゃない?」
あっ…そう言われてみると確かに。
Aちゃん自身が決める事だ。
「だから、私は彩ちゃんとペアになりたいの!
いい……かな。」
そんなの……決まってる!
「もちろん…よろしくね!」
学級会の時、ペア決めをした。
案の定、今井さんは私をキッと睨みつけてきたけど…
無視する事にしている。
「ねぇ、Aちゃん。
本当に立花さんと組むのー?
私と組むって約束しなかったっけ?」
でも、そんな今井さんの言葉を聞いて
私は顔を青くさせた。
なんてことしてるのっ…
Aちゃんのことだから、忘れたとか…
充分に有りうるよっ…
あぁ…どうなる事やら…
「え〜…そんな約束したっけ…」
ほら…
「したよー。忘れるなんて酷いなぁ…」
「してない、と思うんだけど…
だって最近さ…
あの子の悪口とか、昨日の夢とか
親に対しての愚痴しか聞いてないもん。
あ、あと先生の不満なところとか。」
「え、えぇっ、そんな訳ないじゃ〜んっ!
ね、皆もそんな話してないよね!」
先生も含めた皆が聞いている中で、悪びれもせず言う…Aちゃん…
その言葉に対して、言い訳をする今井さん。
そしてコクコクと頷く、今井さんグループの女子。
「はぁっ?
してないって言う?
じゃ、何を話してるって言うのさ。
あんな馬鹿騒ぎして。」
鋭い目付きのAちゃんは、席を立ち上がった。
「Aさん、静かにしましょう。
ペア決めはとっくに終わっています。
皆さんも、すぐ帰ってください。
では、さようなら。」
そんな中、先生の声で皆が荷物を持って
教室から出る。
帰りの会を終えて、一緒に帰ろうと声をかけた。
反論してくれたの、嬉しかったから。
お礼を言おうと思って。
でも、凄く残念そうにしている。
「ごめん…彩ちゃん…
今日クラブあるから一緒に帰れないっ!」
ミュージッククラブ、だっけ。
学校の音楽会で披露するらしい。
名前がちょっと残念だけど、
結構クオリティが高いってこの辺では有名。
なんて考えているウチに、
また秀明でね!
と、風のように颯爽と居なくなってしまった。
…また秀明でお礼言えるから良いか。
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年3月16日 20時