七日目 ページ42
Aが倒れて七日目
俺は、変わらず眠るAちゃんの顔を覗き込むと、その首に手を当てて、脈を確かめる。ゆっくりだが、ちゃんと脈拍は手に伝わってきた。
Sn「うん、ちゃんとある。息もしてるし、大丈夫だね。」
とはいえ、まだ起きる様子がないのが現状で、すっかりみんなの気が滅入ってしまっている。昏睡状態がここまで続くのは、俺たちから見ても異常だった。点滴で水分や栄養剤を入れているとはいえ、やはりそれも限界がある。
Sn「…みんな待ってるよAちゃん。だから、起きて。またみんなで笑って、沢山食べて、沢山お話して、そして…俺たちにまた君を愛させてよ。」
そう呟いてAちゃんの頬を撫でれば、またひとりでにピシッと肌にヒビが入る。次は首と腕だ。俺は血を拭いとり、手際よく消毒して包帯を巻いてあげた。…もう、慣れたものだ。
Sn「ほんと…いつまでこれを繰り返すのやら…俺もしんどいよ…これ以上、Aちゃんの体…壊さんといて…」
あぁやはり、あの時反対していれば。でも今更そんなの悔いても意味ないし、なにより自分もAちゃんと、みんなとずっと居れればって考えてたから…
………
Gr「…A。」
俺は訪れた医務室の椅子にゆっくりと腰掛け、未だに目覚めない愛しい人に声をかける。けれど、返事はない。
Gr「今日でもう1週間が過ぎようとしている。なのにお前はまだ目覚めてくれないな…やはりこのまま目覚めない、なんてこと…」
考えたくもなかったが、十分考えられることだった。現にペ神も起きる可能性は5割以下だと言っていたし、俺たち全員の力に耐えきれず血を吐いて倒れたのも、目を背けようがない事実。見ている側もとても…辛い。
Gr「…A。もしお前がまだ生きたいと願うなら、俺たちと共に居たいと思うなら、どうか、起きてくれないか？俺も、他の奴らも、お前の笑顔や声が恋しいんだ…気が強いところも、器用なところも、優しいところも、全部全部…大好きなんだ。お前は俺たちの唯一の太陽。強くて優しいお前が、本当に…愛おしい…」
この少女を自分の一目惚れで攫ってきてからもう1年近く…共に生活するにつれてこいつが居ないとダメだと思うくらいに好いている。Aも、意志を見せるのは稀で、でも前に俺たちを好きだと遠回しに言ってくれた。
Gr「あぁ…ほんまに…俺達をここまで落としておいて…今更置いてなんて…行くな…早く、お前の口から好きだと、聞きたい…」
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まつり(プロフ) - 完結おめでとうございます！！いや、もう、ほんとにノアさんの物語の完結させ方が大好きすぎます！やばい！好き！（語彙力）夢主ちゃんもドタイプですし、最高です！お疲れ様でした、ありがとうございました！ (2020年10月14日 20時) (
レス) id: 83f48e582b (このIDを非表示/違反報告)
漣@音ゲー民(プロフ) - 完結おめでとうございます！初期から楽しく見させていただき、日々更新を楽しみにしていた癒しの作品が完結となると…寂しくなりますね（笑）何はともあれ大好きなハピエンで嬉しいです。素敵な作品ありがとうございました！！！！ (2020年10月14日 16時) (レス) id: 2c758a340b (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！連載当初から興味を持ちどんな展開になるのだろうと思いながら読まさせて頂きました！素敵な作品を書いてくださりありがとうございます！！ (2020年10月14日 1時) (レス) id: 811a4cfa4f (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初から最後までとても楽しく読まさせて頂きました！ハラハラする場面も多くドキドキしましたがハッピーエンドで終わって良かったです！長い間お疲れ様でした！ (2020年10月13日 23時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - Ｒさん» ありがとうございます！寂しい…ですか？そう言っていただけるとは嬉しいです！ぜひぜひ何度も読み返しちゃってくださいね！ (2020年10月13日 21時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
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