轟く音の中で ページ20
一行がプールから城へと帰ったその次の日、この世界では珍しく豪雨になった。徐々に雷もなり始め、ゴロゴロと地鳴りのような音が嫌でも頭に響く。
『うぅ…ひとり、やだ…』
その日の夜、Aは唯一苦手な雷が怖くて、ある人物の部屋へと訪れた。コンコンとノックをすれば、中から声がして、Aはそっと中に入る。そこには部屋の主であるトントンと、エーミールがいた。
Em「おや？Aさんじゃないですか。」
Tn「どうしたんこんな時間に。」
『え、えみさん…とんとん…俺、』
ここに来た理由を話そうと口を開こうとしたら、外でピシャーンッ！と派手に雷が鳴る。
『ふみゃぁっ！！』
Tn「うおっ！」
それに思わずAはトントンの胸にダイブして、しがみついた。
『か、かみなり、怖いぃ…』
Em「おやまぁ…もしかしてそれでここに？」
『うん…』
Tn「そういう事か…よしよし、一旦落ち着こうな。まずは座れ。」
トントンは事情を聞くと、優しく声をかけながらソファへと誘導する。そしてAを座らせると毛布をかけて、その隣に座った。その間にエーミールはホットミルクを淹れる。
Em「Aさん、これを。温まりますよ。」
『わ、ありがとう。』
Aはそれを受け取ると、そっと口付けた。じんわりと暖かくてほんのりとした甘さが感じられ、強ばった体がほぐれていくようだ。
Tn「ん、さっきより表情柔らかくなったな。良かったわ。」
『ごめんね突然押しかけて。俺、唯一雷が苦手というか…不安が募って傍に誰か居ないと安心できなくて…』
Em「そこでここに来たんですね。」
Tn「でも、なんで俺のとこ来たんや？別に俺じゃなくてもグルッペンやオスマンだって…」
『…トントンがそばに居ると心強いし、なにより安心できる雰囲気持ってるから…それにエミさんも居て良かった。今凄く心地いい感じがする。』
そうAが言えば、2人はキョトンとした後にふっと笑ってAの背中や頭を撫でた。
『う、なんで笑うの。』
Tn「いや？なんかお前の可愛いところ見つけたもうたから。」
Em「貴方からそんな言葉を聞けるとは。なんだか嬉しくて。」
『なんだよそれぇ…』
少しむすっとなりながらコップをテーブルに置いたところで、また雷が鳴った。
『わぎゃっ！！』
Em「わわっ…！」
驚いたAは次はエーミールの首に抱きつき、ふるふると身を震わせる。
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まつり(プロフ) - 完結おめでとうございます！！いや、もう、ほんとにノアさんの物語の完結させ方が大好きすぎます！やばい！好き！（語彙力）夢主ちゃんもドタイプですし、最高です！お疲れ様でした、ありがとうございました！ (2020年10月14日 20時) (
レス) id: 83f48e582b (このIDを非表示/違反報告)
漣@音ゲー民(プロフ) - 完結おめでとうございます！初期から楽しく見させていただき、日々更新を楽しみにしていた癒しの作品が完結となると…寂しくなりますね（笑）何はともあれ大好きなハピエンで嬉しいです。素敵な作品ありがとうございました！！！！ (2020年10月14日 16時) (レス) id: 2c758a340b (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！連載当初から興味を持ちどんな展開になるのだろうと思いながら読まさせて頂きました！素敵な作品を書いてくださりありがとうございます！！ (2020年10月14日 1時) (レス) id: 811a4cfa4f (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初から最後までとても楽しく読まさせて頂きました！ハラハラする場面も多くドキドキしましたがハッピーエンドで終わって良かったです！長い間お疲れ様でした！ (2020年10月13日 23時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - Ｒさん» ありがとうございます！寂しい…ですか？そう言っていただけるとは嬉しいです！ぜひぜひ何度も読み返しちゃってくださいね！ (2020年10月13日 21時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
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