結晶が四十六つ ページ48
私はあの後夕飯を食べ、お風呂に入った後に部屋へと戻った。その時には、雨音がさらに強くなっており、私の不安を募らせていく。もう寝る時間…となった時、
ピシャーーン！！
『ひゃあっ！』
外から高々に雷が鳴り響き、私は大きく体を震わせてベッドに潜り込んだ。しかし、布越しでもゴロゴロと音がして、落ち着かない。
『これじゃ寝れない…あっ』
せめて何か落ち着く暖かいものが傍にあれば…と、思った時に、私はある人を思い出す。そして毛布を手にしたまま部屋を出た。
……
着いたのはある部屋の前。迷惑と分かりながらも、恐る恐るドアをノックした。するとすぐに中から人が出てくる。
Tn「…A？こんな時間にどうした？」
私がきたのはトントンさんの部屋。私はトントンさんが出てきた途端、がばりとその胸に飛び込んだ。
Tn「うぇっ！？どどどどーしたん……？」
『ごめんなさい…雷、怖くて…』
Tn「雷？…あぁ、今日は結構酷いみたいやもんなぁ…それで俺んとこ来たんか。」
『はい…それで、あの…迷惑じゃなければ、今夜はトントンさんの傍で寝てもいいですか…？』
Tn「へっ！？え、でも…」
『迷惑なのは分かってます。でも…安心して体を預けられるの、トントンさんとグルッペンさんしか思いつかなくて…でも先日グルッペンさんには迷惑かけて…もうトントンさんしか…』
私の中ではもうトントンさんは特別な存在と認識していた。本で人の体温は落ち着くものだと知ったし、今の時点で頼れるのは…この人だけだ。
Tn「体預けるってお前…言ってること語弊…」
『ダメ、ですか？』
Tn「…いや、俺でいいなら…入り。」
『…！ありがとう、ございます…』
部屋に招かれ入ると、1番最初に目に入ったのはデスクいっぱいの書類たち。
『あの、あれ…』
Tn「あれか？俺は書記長みたいな役割しとるからな。毎日書類とにらめっこ。」
『お疲れ様ですね。』
Tn「ははっ、ありがとさん。」
トントンさんは軽く笑って、マフラーと上着を近くにかける。
Tn「あー…すまんA。ちょっと着替えるからそっち向いててくれ。」
『こうですか？』
私はくるりと背を向ける。
Tn「そうそう。んしょ…っと…」
すると後ろからばさっと服を脱ぐ音がして、少しの間ゴソゴソとしたあと、「ええよ」と言われて私は元の方向を向いた。そこにはかなりラフな格好をしているトントンさんが居て、これが寝る時の格好なんだろう。
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すみれいん(プロフ) - きゅるきゅる、ウルル…ここめちゃくちゃ好きです。 (2020年12月8日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
×(プロフ) - こんなに面白い作品が読めてうれしいです！応援してますヽ(^o^)丿 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 2c8e323fdc (このIDを非表示/違反報告)
(´ー｀*)ｳﾝｳﾝ - 好きです。(唐突)頑張ってください。 (2020年11月25日 14時) (レス) id: 79aefbbb5a (このIDを非表示/違反報告)
ラリー - 面白いんじゃあ...続きが気になって死んでまう...(訳:この作品とても好みで面白いです!更新頑張って下さい!) (2020年11月24日 22時) (レス) id: 4e3832928c (このIDを非表示/違反報告)
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