これが恋だなんて信じないⅡ (ページ21)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:57,109 hit

女子会ページ21

～翌日～

「ね～彼氏に振られたぁ。ほんとムカつく」

「もうわかったわ。それ何度目やと思っとんの」

「だってさぁ～理由が「韓国好きとかやっぱ無理だし、男と遊びすぎだから」だよ？！韓国好きが嫌いとかそんな感性知らないし、別に遊びに行ってた男は皆友達だもん！」

ファミレスの端の席でそう捲し立て、「でもやっぱりショック…」と机に突っ伏す凛加を真ん中の席で綾瀬が適当にあしらいつつ、宥めながら、左側を見た。そこにも机に突っ伏している奴がいる。私である。綾瀬は「はあ…」とため息をついた。

「あんたもあんただよ。好きなことなんてわかってたでしょ？今更悩んどってどうすんの」

「だってさ～リアコなんて辛いだけなんだよ？なのに……はぁ……」

自分の左右どちらにも情緒不安定な人たちを抱える綾瀬が一番大変だろう。因みに綾瀬は先程佐藤流司の舞台に行ってきたので心中はノリノリである。さっきまで語りを聞かされていたところだ。しかし、先程Twitterでどこかしらの俳優のカノバレ炎上を見て、私と凛加はこんな状態になってしまった。ご無体な。

「凛加は置いておくとして、Aはさ、もう諦めて恋愛を進める方向で行きなよ。幸い、あんたは連絡先とかも知ってるじゃん、自分からLINEしてる？舞台とか遊びに行くのも誘われてばっかでしょ」

「うっ……ご最もでございます…」

「ってか推しの連絡先知ってて遊びに行くの誘われたりするとか誰もが憧れる少女漫画的展開じゃんきゃー！A勝ち組だね！」

「あんた声がでかいんだよ！ファンがいたらどうすんの！」

綾瀬がしーっ！と指を立てて叱ると、怒られた凛加は「ごめん…」としゅんとした。

確かに私は自分から連絡するのが気が引けて自分からしたことないし、遊びに行ったり、舞台観に行ったのも宏規くんが誘ってくれたからだ。主体性なさすぎる。

「とりあえず、Aは自分から連絡してみて、なんか自分から誘え！凛加は立ち直れ」

「はい……」

「もー誰かと遊びに行けば晴れるよね！」

「誰かって絶対男じゃん。あんたそーゆーとこやで」

私は1歩を踏み出すために宏規くんをなにか誘うことに決めた。悩んでたって仕方ないよね。さすが私立ち直り早い。

私は綾瀬と凛加と話し合って、家にレミゼの映画があるから、それを観ないかって誘うことに決めた。きっとちょうどいいよね。暇が無いかもしれないし、もう観たかもしれないけど。