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綾瀬の家1 ページ35

家に着いてリビングに入ると、私はすぐに膝から崩れ落ちた。


待って、私どうやって家帰ってきた?記憶が無い。


先ほど、宏規くんと別れてから家に着くまで、何も考えられなかった。
ただ、宏規くんに映画に行くのを誘われて、それを動揺しながらもOKして……LINEで日取り決めようってことになったんだった。



「どうしよう……やばいどうしよう」



とりあえず誰かに言いたい。いや、言っちゃダメなのか?いや、その前に私の身が持たなさそうだ。



誰に言っても大丈夫なんだ……?玲夏さんは……いやダメだ。冷やかされるし面倒だ。
じゃあ綾瀬か凛加は?

凛加はこの界隈の事情を色々知らないし、割とおしゃべりだ。
綾瀬は……よし、綾瀬にしよう。というか綾瀬しかいない。




そう思って、綾瀬に電話をかけると、思いの外すぐに出た。こういう時に限って出てくれる綾瀬好きすぎる。



「もしもし?」


若干震える声でそう呼びかけると、「んー?どうしたー?」とのんびりとした声が聞こえてきた。電話越しにテレビの音声のようなものが聞こえる。


「今って時間大丈夫?」


『おん、大丈夫よ?どうした?』


「…………あのね……お、落ち着いて聞いて」


『うん??わかった』


「私さ…………お、推しと………え、いがに……行くことになった」



言い終わると同時に電話越しにガタッと何かが落ちる音がした。続いて、ガタガタガタッと硬そうなものが落ちる音までした。



『はっ?嘘でしょ三浦宏規?!は?………………は?!』



その後「あんたのせいで机の上のもの全部落ちたんだけど!」と怒られた。
多分これまでのことを何も話していないので、全然意味がわからないと思う。「ちょっと待って、色々聞きたいから直接話そ?家行っていい?それかうち来る?」と言われたので、「綾瀬の家行く」と答えてもう一度家を出た。綾瀬の家は徒歩約10分。もう夜だったし、早く綾瀬に会いたくて、急ぎ足で歩を進めた。



インターホンを押すと、「空いてるよー」と声が聞こえた。私じゃなかったらどうすんだよ。もう10時とかだし、変質者もありえるんだから。



その声を受けて入ると、綾瀬は腕組みをして立っていた。



「お邪魔します……」


「とりあえず、色々お話し願おうか」



その圧力に、私は先程思った小言を言う気になれなかった。

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設定タグ:舞台俳優 , 三浦宏規   
作品ジャンル:恋愛
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ひよこまめ(プロフ) - 晴菜さん» ありがとうございます!長らく更新せずにすみませんでした……溜めていたのでバンバン更新(多分)します! (2019年10月25日 22時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています!無理せず頑張って下さい! (2019年10月21日 0時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 木綿さん» コメントありがとうございます!最近暇なので……(本当は試験が迫っている)きまぐれ更新ですが、付き合っていただけてありがたいです (2019年10月13日 5時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
木綿 - たくさん更新嬉しいです!!続きドキドキです〜〜 (2019年10月13日 1時) (レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます!最近更新が滞っているのでどんな文句が…とビクビクしてコメント見ました笑とても暖かいお言葉、ありがとうございます。 (2019年10月6日 0時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひよこまめ x他1人 | 作成日時:2019年8月27日 4時

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