自由奔放なスリザリン生Ⅰ【親世代】 (ページ42)

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好きな料理ページ42

ガタンゴトン

汽車の揺れと同時にその音が聞こえてくる。

「夏休みだね〜」

明日からは夏休み。

気分は最高だ

「私は汽車の中を回る。…ナルシッサ一緒にどうかな」

「貴方がよろしいのなら」

「もちろんだ」

「あー甘い甘いやめてくれー」

隣りにいるスネイプくんはほんのりと頬を赤くしているじゃないか。

生まれてくる子供もコレを見ないといけないかと思うと私が泣くぞ

そんな私達を置いて、二人は手を繋いでコンパートメントを出て行ってしまった。

「スネイプくん。」

「なんだ？」

「決めた？」

「何を………あぁ。行くって言わなかったか。」

「そうだけど、いつ来る？」

「その事は、追々手紙を出す。荷物を準備したい」

「ご飯何食べたい？」

「なんでも良い」

「なんでも良いって…じゃあさ、好きな料理は？」

「ない。」

「じゃあ作ろっか。好きな料理」

「作るってどういう意味だ」

「そのままだよ？文字通りの意味。色んな料理食べてさ、好きな料理見つけよ？」

「好きな…料理、」

「楽しみだね！」

「それと…家の事はリリーには絶対話さないでくれ。」

「わかってるよ。」

「あれだ、買い物行かないとね。」

「何買うんだ？」

「それは君の日用品とかね」

「いらない」

「はい？」

「必要なものは自分で持っていく」

「いや、買うよ」

「金の無駄になるだけだ」

「金の無駄になるかは私の問題ね。無駄じゃないから買おうね」

「でも…」

「はいはい。ミルクティーも買うから」

「い、いらん！！」

「なんで？好きなんでしょ？」

「僕がミルクティーが好きなんて……」

「何よ。好きなもの飲んだら良いじゃない」

顔を背け手をモジモジさせながら声がどんどん小さくなっていく

「でも逆に11歳がミルクティー飲んでるなんて大人じゃない？」

「大人…か？」

「そうだよ。普通の11歳はオレンジジュースとか好きなんじゃない？」

「Aは？」

「私が11の頃は…コーヒーが好きだったかな」

「？でも、Aが好きなのは紅茶だろう」

「最近はね。紅茶が好きなんだ。でもどっちも飲むよ」

「そうか、僕は大人か…！」

「何嬉しそうな顔してるの笑」

「そんな顔してない…！」

「はいはい」

「セブ…？」

「リリー！」

「姫！」

「貴方ってもしかして…！！」