自由奔放なスリザリン生Ⅰ【親世代】 (ページ41)

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（名前）が埋める溝と壊される壁ページ41

結婚と聞いてリリーが思い浮かんだ。

僕はリリーが好きだ。

アイツらから守ろうと必死になてくれて

僕に唯一優しくしてくれる赤毛の綺麗な女の子。

「…姫の事考えてた？」

「な！ち、ちがう…！」

「わかりやすいなぁ」

…唯一ではなくなったが。

A・A

付き合いはかなり短い。

でも今人類の中で誰よりも僕のことを知る人物。

リリーよりも。

僕の家庭の事をリリーはしらない。

知ってほしくない。

こんな話聞いても胸糞悪いだけだ。

「ま、好きな人と結婚できる二人は、少なくとも純血の一族で幸せな分類なわけだ。」

「あぁ。幸せだとも。こんな素敵な妻ができるんだ」

「でもルシーはこんな大きな息子ができるわけだ」

「そうかもね」

「ナルシッサ…！」

三人は仲良く雑談を続ける。

今僕と三人の間には溝があって壁がある。

僕が入る事のできない。大きく分厚い溝と壁。

「二人の子供だから絶対に顔の綺麗な子になるよ」

「そうかしらね」

「ナルシッサに似ると良いな」

僕はその溝と壁を越えようとはしない。

超えた所でまた新しい何かが起きる。

「スネイプくんも好きな人と結婚できると良いね！」

「結婚はまだ考えられないな」

でもAはその溝と壁を埋めて壊してくる。

見えたそれらは気づいたら無くなっている。

そしてその輪の中に僕も入っているのだ。

「私も考えてないんだから大丈夫だよ。まだ恋人もできたことないし」

「でも、Aはモテるじゃない。」

「ただ話してるだけなんだけど。」

「性格なのかしらね」

「性格？」

「皆顔立ちが綺麗な人が多いけれどそれでもAがモテるのは人を虜にする性格だからよ」

「私ってどんな性格？」

「自由奔放」

「頭が悪い」

「変」

「いい子」

「なんだお前ら。」

「でも、本当にいい子よ。」

「へへ〜そうかな」

ずっとホグワーツに居られたら良いのに。