視えるボーダー隊員 (ページ44)

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枯れたと思った涙。ページ44

『…ぁ…』

声、カスカスで出ねぇ…

ボーダーの医務室っぽいけど…

ｶﾞﾁｬ

？「まつ、ばさ」

あ、三輪君。

三輪君は驚いた表情をしている。

三輪「なん、で泣いて…」

へ？

頰を触ると濡れている。

あ…そっか…俺は……

泣いてるんだ。

泣くなんて何年ぶりなんだろう

自分で言うのもアレだが、涙なんて枯れたと思ってた。

それほど涙なんて何年も流していなかったから

三輪「水買ってきました」

『……ありがと…』

三輪「あと、今東さんに連絡したので
来ると思います」

『……心配かけてごめんね』

三輪「…辻から聞いた
寝れてなかったって」

『……』

三輪「なんで、あの時教えてくれなかったんだ？
俺がそんなに頼りないのか？
なんで、」

『年下に心配されるのはイヤなんだよ
三輪君だってわかるだろう？その気持ち』

三輪「それはわかるが…
って違う！！！
俺は松葉さんまでいなくなったら…俺は」

『………そこら辺は大丈夫
前世の同期共(死んだ友達)に追い返されてきたから』

ﾎﾟﾝｯと三輪君の頭を軽く撫でた。

三輪「子ども扱いするな…！」

『俺からしたらまだガキだっつーの』

三輪「少なくともあの時よりは大人だ！！」

『はいはい』