30話 翠side ページ32
早いことで学院祭当日
「みんなおはよう！全員集合したことだしキッチンカーへ移動するか☆」
「俺キッチンカーの中に入るの初めてなんでワクワクするッス！」
「さぁさぁ、こっちだ！みんなついてこい☆」
キッチンカーに着くなり恥ずかしい服を着せられる
見回りに協力した報酬だという…
「くんくん…『おさかなさん』のいいにおいがしますね〜♪ぼく、ちょっとかってきますね♪」
「待て待て！休憩時間になるまでは単独行動は控えてくれ！」
うーん、どうやったらこの状況から逃げられるだろ…
「あぁクソ…学院祭なんてなくなっちゃえばいいのにぃぃぃぃ…」
「翠くん翠くん、そんな顔をお客さんに見せちゃ駄目でござるよ〜？みんな逃げていっちゃうでござる！」
俺達が着替えてる間に一般のお客さんが入ってきたみたいだ
守沢先輩、仙石くん、南雲くんたちは先に見回り
「よし、行くぞ！俺達が夢ノ咲学院の平和を守る！」
南雲くんたち行っちゃった…
これで深海先輩とふたりっきり…
深海先輩って言動が意味不明なんだよね…
今も『ちゃぷちゃぷるんるん♪』とか鼻歌口ずさんでて何を考えてるのかわからないし
「ふぃ！？お、お客さんですか？えっと、いらっしゃいませ…」
注文は綿飴とオレンジジュース
深海先輩にドリンクを頼んだ俺が軽率だった
「どうぞ〜、きんきんにひやした『おみず』です♪」
お客さんが困ってる…
「深海先輩、分担を変えましょう…」
「『まっしろ』なわたあめはきれいですよね〜、でもぼくは『ぶるう』がすきです♪」
そう言って青い綿飴を渡す深海先輩…
オーダーが全く違うんだけど…
「深海先輩、注文を無視して作らないで…え？こっちの綿飴のほうが綺麗？…なら、いいですけど…ありがとうございました」
どうにか対応できた…
けどこんなんで大丈夫なのかな…？
「はぁ…帰りたい」
「みどり、このこをみて『げんき』をだしてください」
渡されたのは千住ナマコのぬいぐるみ
妙にゆるキャラっぽくて可愛い♪
深海先輩ってやっぱり優しいんだな
「ありがとうございます…！？」
いない！どこ行っちゃったの！？
お客さん来ちゃったし…
む、無理だ！一人で接客なんて！
深海先輩戻ってきて！
もう深海先輩と言わず誰でもいいから来て〜…！
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作者名：愛音 | 作成日時：2018年5月8日 0時
