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▹▸A
期待なんてさせないでよ...っ
虚しいじゃん。バカみたいじゃん。
そんなの分かってるのに気付いちゃったんだもん。
しょうがないじゃん。
欲張った先がハッピーエンドなのかは知らないけれど
ーーーもう諦めるから。
どのくらいかかるかなんて想像つかないけど
ちゃんとお祝い出来る。
バカにしないでよ?笑顔でおめでとうって言えるんだから。
「俺にはAちゃんしかいない!」
だから
ーーもう少しだけ初めての気持ちに浸っていたい。
ザワつく廊下、溢れんばかりの人混みの中涙が頬を伝う。
「Aちゃん。好き。」
背中に少し震えた、らしくない声が届く。
その声にまた視界が歪み、溢れたものが頬を伝う。
「Aちゃんは・・・?Aちゃんは俺の事どう思ってんの??」
反射的に顔をあげれば明るい笑顔が苦しそうに歪められ、止まって欲しくて堪らない涙を拭い取る大きな手の温もりを私はとっくに知ってしまった事に気付かさせる。
「Aちゃんのこと教えてよ。もっと知りたい。」
ーー俺じゃダメ??
蓋をしたはずの心をいとも簡単に解いてゆく
気付いた時には全部全部吐き出していた。
なんでそんなに優しくするの??
向き合おうとしてくれるの??
ポニーテールの女の先輩のこと、部室でのこと。
優しくて真っ直ぐで甘えん坊で意地っ張り
ちょっと馬鹿で天才、可愛くてカッコいい
『・・・木兎さ、んなんてっ、大っ嫌いっ、』
「・・・あのさ。来て欲しいトコがある。」
大きな手で私の手のひらを包み込み、連れ出す。
進むにつれて行先は見当がついた。
「俺とAちゃんが初めての会った場所。」
今でもちゃんと覚えてる。
第3体育館。
「俺、彼女なんて居ないよ?部室のソレは女装した小見やんだと思う。髪長い女の人と行動したのそれだけだし。」
『・・・かん、ちがい??』
木兎さんは返事をするようにニカッと笑うとゆっくりと両手を広げ手見せた。
「俺さ、Aちゃんに見せてあげたい景色があるんだ。」
ーーーおいで。Aちゃん
吸い込まれるようにその温もりに身を委ねる。
木兎さんの手を取ったその先の2人でみる景色が気になった。
2人にしか見る事の出来ない景色。
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ろん。(プロフ) - おまんじゅうさん» えぇ?!めちゃくちゃ嬉しいお言葉です…っ😭😭新作は幾つか案が出て居るのでなるべく早く書けるように頑張りますねᕙ( ˙꒳˙ )ᕗありがとうございました💕✨ (2022年4月3日 7時) (レス) id: bd82f03367 (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう - この夢小説神過ぎて号泣しました!!😭✨これからも占ツクの作品作り頑張って下さい!✌️ (2022年4月3日 1時) (レス) @page50 id: 620ff6aba0 (このIDを非表示/違反報告)
ろん。(プロフ) - 塩入り紅茶さん» こちらこそ数ある夢小説の中でこの作品を見て下さりありがとうございます(*´˘`*)コメントまでして頂いて私はめちゃめちゃ幸せものです。本当にありがとうございます!! (2022年3月28日 22時) (レス) id: bd82f03367 (このIDを非表示/違反報告)
塩入り紅茶 - ろん。さん、こんな素敵な作品を書いていただきありがとうございます!私は木兎さん好きなのでなんだかかわいい姿を見たみたいで面白かったです!ありがとうございました!!!! (2022年3月28日 22時) (レス) @page50 id: 2b0f4e3316 (このIDを非表示/違反報告)
ろん。(プロフ) - 黒瀬将哲さん» 黒瀬将哲さん素敵なコメントありがとうございます( ;꒳; )私はこのコメントに泣きました…バイトの休憩中にこのコメント…っ!!社畜後に暖かいコメント嬉しかったです( *´꒳`* )こちらこそ出会って下さりありがとうございました!! (2022年3月13日 16時) (レス) id: bd82f03367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年11月1日 23時