あなたへの手がかり（１） ページ24
*
朝食を終え、惜しむような銀時の目を背に万事屋を出る。
肌寒かった外気も春の足音が近づいてきているのか、爽やかな風が頬を撫でた。
そんなかぶきの街を神楽ちゃんと足並み揃えて散歩する。
ーーもうすぐ「桜」の季節がやってくる。
砂上の楼閣のように儚くて、美しい。
そんな桜の花はまるで晋助のようでーー
この季節になると、よく彼を思い出したものだった。
頑張って手がかりを探そうと気合を入れた時、目に入った見知った横顔。
あの横顔はーー
「沖田くん！」
目先の男の子の名前を呼ぶ。
何食わぬ顔でこちらを振り返った彼に小さく手を振ると、「げ」と一文字口にした沖田くん。
あれ？と腑に落ちない返しに疑問を持つも、彼はすぐにいつもの笑顔を咲かせてみせる。
「おはようございます、姐さん。この間ぶりですね」
「本当！沖田くんとはよく会うわね」
「今日も姐さんと会えるなんて俺、嬉しいです」
「ふふ、相変わらず口がお上手ね」
おだて上手な沖田くん。
加えて完璧なルックスを兼ね備えている故、彼の言葉に惑わされる女の子が大半なのではないだろうか。
上司に似て、罪な男の子だなぁとしみじみ感じていると、突如沖田くんはその表情に影を落とす。
「ところで姐さん。後ろのクソチャイナとはどういったご関係で？」
「え…二人とも知り合いなの？」
「こんなチンピラチワワ見たことないネ。私のストーカーアルか？ウゼー」
ーー女の子にも例外がいるらしい。
クソチャイナやらチンピラチワワやら。
初対面とは思えない暴言の数々が行き交い、二人の目に火花が散る。
どうやら互いに顔見知りで馬が合わないことだけは見て取れた。
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宇治(プロフ) - 風寧さん» 風寧さん、こんにちは！宇治です。二度もコメントありがとうございます、嬉しいと言ってもらえてやる気滾ります。期待に応えられるよう頑張りますね！！これからもよろしくお願いします。 (2019年4月2日 18時) (
レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - アガシャさん» 初めまして、宇治です。コメントありがとうございます。話数もだいぶ迫ってきましたので、続編という形を取らせていただきました。頑張ります…！今後ともよろしくお願いします。 (2019年4月2日 17時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 以前コメントさせて頂いた者です。続編のお知らせ、本当に嬉しいです！楽しみに待ってます！ (2019年4月2日 1時) (レス) id: 56908df3cc (このIDを非表示/違反報告)
アガシャ - 続編ですか！嬉しいです！頑張って下さい！ (2019年4月1日 14時) (レス) id: a554153f5f (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - 蓬さん» 初めまして、宇治です。嬉しいお言葉ありがとうございます。そう言ってもらえると、すこぶる執筆意欲が湧きます…！！今後の展開にご期待いただければ幸いです。ありがとうございました。 (2019年3月16日 20時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇治 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uji/
作成日時：2019年1月20日 14時
