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帰り道、たまたま電車を待っている間に龍樹とあった。



「よっす」


「龍樹。勉強してる?」


「一言目それかよ。うっぜーー」


「やってないんだ」


「当たり前だろ」


「当たり前じゃダメだよ」


「ゆーとーせー様は言うことが違いますねええ」


「ほんとどうする気なの?」


「いざとなったら真桜に泣きつく」


こうやって話している龍樹は、普通の男子高校生だ。



だけど、多くの人が眉をしかめるような、そんな不良なんだ。


そう思いながら、私よりはるかに大きい龍樹を見上げる。




「何見てんの」


「いや、大きいなあと」


「ちっこすぎんだよ、真桜が」


「なにそれ。ひっどーい」


「だってお前何センチだ?」


そう言いつつ龍樹が私の頭に手をのせる。




赤くなった頬を隠すように俯いた。



「153cmだよ」


「俺178cm」


「・・・」


「ごめん、泣くなって」



「泣いてないよ!」




ふつうの会話をしている。

誰もが怖がる龍樹と2人で。



それはとても自慢だった。



龍樹のいいところを誰も知らない。私だけが知ってる。


ああ、龍樹の従姉妹の明日香を除いてね。




そうこうしているうちに、電車が来た。



私たちは2人で乗り込む。



ちょうど下校ラッシュに巻き込まれたようで、中は満員だった。



つり革につかまって立っていると、龍樹と目があった。



ニヤッと笑って龍樹は無声音で言った。



「つり革届いてんの?」



私も無声音で返す。


「当たり前!」

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設定タグ:恋愛 , ヤンキー , 幼馴染   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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かぷりちお - コメントありがとうございます!亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです! (2018年8月24日 2時) (レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、?設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぷりちお | 作成日時:2018年6月27日 19時

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