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窓から差し込む朝日で目が覚める。

状況がわからずに周りを見回すも、目の前には蘭が寝ている上、お酒で記憶が完全に抜け落ちている。
私はやらかしてしまったかもしれない。


「ら、蘭、これ」

「あぁ?ンだよ……」

焦って言葉が出てこない。
蘭は眠たそうに目を擦りながら起き上がる。


「A昨日のこと覚えてねぇの?」

「え、じゃあ……うそ……」

言いたいことは沢山あるのに声が出ず、口をパクパクと動かす私を見て、さっきまで真面目な顔をしていた蘭が堪えきれずに急にゲラゲラと笑い出した。


「よく見ろよ、服着てるだろ。Aの考えてたようなことにはなってねぇよ」

「ほんっとに!! 蘭!!」


焦り過ぎと大笑いしている蘭に手元にあった枕を思いっきり投げつけて起き上がる。

カーテンを開けると昨日の夜までは雨だったのに、外は綺麗な快晴だった。
爽やかな風が窓を開けると同時に部屋の中を吹き抜けた。


「A何も覚えてねぇ?」


頑張って思い出そうとするも、私がバカみたいに笑いながら飲んでいたこと、蘭が寝室に運んでくれたところは何となく覚えていたが、その先はもう意識が朦朧としていたせいかほとんど覚えていない。

「私、もしかして変なこと喋ってた?」

「ま〜色々イイコト喋ってくれたわ」

「うわ、最悪」


手で顔を覆う。最悪だ。
何を言ったか覚えていない。


「でもまぁ、このままだとずっと気付いてくれねぇよな。ちゃんと言葉にしなかったオレも悪いんだけど」

「なんの話?」

「ん〜…オレちゃんと本気で好きなやついるから、他の女の連絡先1つもねぇよって話」

「……あ、」

「少しは覚えてんのな」


思い当たる節のある話。私が昨日蘭が色んな女と関係持ってそうって言った話。


蘭はベッドから立ち上がって、後ろから私を大きな体で優しく抱きしめてくる。頭を私の肩に載せて、耳元でそっと呟いた。

「オレがAに向けてる気持ちも、お前がオレに思ってることも、さっさと気付けよ。待ってるから」


彼の温い体温にぼんやりしていた昨日の最後の記憶が、だんだんと鮮明化されていく。
思い出せば思い出すほど、心臓がバクバクと大きく脈打つ。

蘭は私の肩に預けていた頭を起こして、私の顔を少し強引に、でも優しい手つきで後ろを向くようにする。

彼は、顔を赤くした私の目を嬉しそうに見つめて笑いながら私の唇にそっと人差し指を当てた。


「Aがちゃんとその気持ちに気付いたときは、こっちにしような」

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Alice(プロフ) - きなこだいふくさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました…!そんな風に言っていただけて嬉しい限りです…!続編を作るかもしれないので、もし作った際はぜひよろしくお願い致します♡ (2022年4月2日 17時) (レス) id: fa28fe383f (このIDを非表示/違反報告)
きなこだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白い話がたくさんあり、私自身とても楽しく読み進めることができました。こんな神作をありがとうございます!そして、更新お疲れ様でした! (2022年4月2日 11時) (レス) @page46 id: 90c5be706c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Alice | 作成日時:2021年9月19日 20時

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