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■ Hanma Syuji ページ28

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○ 半間修二 +12 反社東卍軸





「はぁ〜!終わった〜!」

やっと書類整理が終わったと、暗くなった窓の外を一瞥し、誰もいないオフィスで、うーん!と伸びをする。

深夜1時。こんな時間にオフィスから出ていくのは私くらいなものだ。後輩のミスのしわ寄せがきて書類の山、流れるように残業。
明日直させればいいかと思ったが、仕事スケジュール的に早くやれだの、後輩指導できない私が悪いだの。
可愛いくて若い女の子には甘いんだよなあのジジイ。


「まじであのハゲ許さねぇからな」


会社の最寄り駅から電車に乗って自宅に向かう。
流れていく景色は明るくて、何時間もモニターを見つめていた私には目が痛い。







溜息をつきながら家に戻る。
高級そうな高層マンションの最上階。

私の両親が現在外国に行っているので、その間留守番を頼まれて今はここに住んでいる。ここに住んでいる人達はみんな煌びやかな人達ばかりで、正直もう既に身の丈にあった普通のマンションに戻りたいと思っている。

ただいま、と小さな声で呟くも、どこからも返事は帰ってない。一人暮らしの寂しいところはここだよなぁと思いながら靴を脱ぐ。

スーツのジャケットをベッドに投げ捨て、窓を全開にすると、サンダルを履いてベランダにゆっくりと出る。

ベランダの柵に腕を置き頬杖をつく。夜の風は思っていたよりも涼しく、ストールでも羽織ってくるべきだったな、と少し後悔した。

ズボンのポケットから取り出したタバコ。慣れた手つきで口にくわえて火をつける。
こんな時間だからか、外は静かで聞こえるのは電車の音くらい。


「はぁ」


煙を口からふーっと吐き出して、大きく息を吸った。

ふと、私のタバコではない知らない煙の香りが私の鼻腔(びこう)(くすぐ)る。

隣にもベランダはあるのだが、隣のベランダとは仕切りがあり、隣の様子はほとんど見えない。
足元だけ大きめに隙間が空いており、少し見えるようになっている。そこから少し覗くと、高級ブランドの、少なくとも私には気軽に履ける金額ではないサンダルが目に映る。

気になって、タバコの火を消して、少しだけ身を乗り出してこっそりと静かに隣の部屋のベランダを除くと、そこには背の高い、髪の濡れたままの黄色と黒の髪色の男性。
ちょっと覗くだけのつもりが、完全に目が合ってしまった。


「!?」

「ばはっ、隣の人?」


彼はびっくりして後ずさる私を見て、楽しそうに独特な笑い声を上げた。

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Alice(プロフ) - きなこだいふくさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました…!そんな風に言っていただけて嬉しい限りです…!続編を作るかもしれないので、もし作った際はぜひよろしくお願い致します♡ (2022年4月2日 17時) (レス) id: fa28fe383f (このIDを非表示/違反報告)
きなこだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白い話がたくさんあり、私自身とても楽しく読み進めることができました。こんな神作をありがとうございます!そして、更新お疲れ様でした! (2022年4月2日 11時) (レス) @page46 id: 90c5be706c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Alice | 作成日時:2021年9月19日 20時

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