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ため息をついた彼とは反対に、周りの人たちは私の方を向いて、面白そうに声をかけてきた。
「噂のAちゃん？」
「マイキーくんとはどういう関係なんスか？」
「優等生がンなとこ来ちゃダメだろ」
「話に聞いてたよりも美人だなー！」
紫や黄色のカラフルな髪色の人たちが楽しそうに質問攻めで迫ってくる。
「あ、えっと、噂になってるんですか？」
「オレたちの間でだから、そんなに心配すんなって。マイキーが最近よく話してんだよ」
「それってどんな話してます…？」
「お、聞きたい？多分Aちゃんはびっくりするけどな」
優しそうな雰囲気のある紫色の短髪の彼は三谷くんと言うらしい。気さくでフレンドリーで少し話しただけだが、いい人なのが分かる。
「アイツ、Aちゃんがめちゃくちゃ綺麗＿＿ 」
「あー！今日はA見せびらかしに来ただけだからちょっかいかけんの禁止！」
会話中の私の腕をマイキーがガシッと強く掴んで引っ張り、バイクに乗せる。マイキーは拗ねたようにこちらを見て、三谷はだめ！と言った。
「えっ、まさか集会せずに解散する気か！？」
「うーん、ホントは集会するつもりだったけど、気分じゃないから解散！」
"えー！"というブーイングと共に、"マイキーが理不尽なのはいつものことだろ"とケンチンと呼ばれた彼が宥める。
いつもなのか。この自分勝手が過ぎるところは。
彼のバイクが走り出すと、彼は今まで見た中でも1番だと思われるくらいの嬉しそうな声で話し出す。
「面白い奴らだろ？」
「なんか思ってたよりもいい人たちだった」
「オレにとっての大事な人たちなんだ」
そう話しているマイキーの横顔が、なんとも言えないほど嬉しそうで幸せそうで。でも、ほんの少し寂しそうだった。
バイクを止めて、たどり着いたところは小さな公園。もう日が落ちかけているせいか、遊んでいる子供もおらず、2人きりだった。
幼馴染とよく遊んでたとこなんだ、と言いながら彼はバイクから身軽に降りた。
私より少し先を歩く彼が、不意に振り向いた。
「Aには、そういう人いる？」
優しくて柔らかい雰囲気なのに、前と同じように心を見透かされているような目。
「いるんだったらあんなものとっくに捨ててるよ」
タバコを吸おうが注意してくれる人も心配してくれる人もいなかった。あくまで上辺だけの浅い交友関係の友人と呼べるかも微妙な友人しかいなかったから。
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Alice(プロフ) - きなこだいふくさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました…！そんな風に言っていただけて嬉しい限りです…！続編を作るかもしれないので、もし作った際はぜひよろしくお願い致します♡ (2022年4月2日 17時) (
レス) id: fa28fe383f (このIDを非表示/違反報告)
きなこだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白い話がたくさんあり、私自身とても楽しく読み進めることができました。こんな神作をありがとうございます！そして、更新お疲れ様でした！ (2022年4月2日 11時) (レス) @page46 id: 90c5be706c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2021年9月19日 20時
