■ Mituya Takashi ページ12
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○ 三ツ谷隆 中学生軸 東卍
○ 夢主ちゃん幼馴染設定
放課後、部活がないからと帰ろうとカバンを持った三ツ谷に「タカちゃん！」と泣きついて来たA。
Aの様子を見て、何を言うでもなく、三谷は"はぁ〜"と深くため息をついた。
「家庭科の授業の裁縫分かんないよぉ〜」
「そんなん授業聞いてりゃわかるだろ」
昔から何かあるとすぐ泣きついてくるA。
頼られているというのが何となく嬉しくて甘やかしてしまうオレにも責任はあるんだけどな、と思いながら、三ツ谷は「仕方ねぇなぁ……」とAを連れて本来なら今日は休みだったはずの手芸部の部室に向かった。
ミシンの準備から上手くできないAに呆れながら、どうしてもできない箇所を少しだけ手を加えて一緒に進める。
時計の秒針とミシンの動く音が静かな2人きりの教室で響く。
「タカちゃんやっぱすごいなぁ」
「オマエができなさすぎなの」
Aは嬉しそうに、できていく作品を見ながら三谷を褒める。
オレの作品じゃねぇんだけど、と笑いながらも私のできないところをやってくれている彼はやっぱり優しいなぁと思う。
でも、彼がそういう風に優しいのは私にだけじゃない。
きっと手芸部の人達やクラスメイトにも同じような感じなんだろうな、と集中してミシンとにらめっこしている彼の顔を見て考える。
彼に優しくしてもらえる手芸部の子たちを羨ましいと思わなくはないが、こうしてわざわざ放課後に付き合ってくれるのは昔馴染みだからこその特権だと思っている。
誰にでも平等に優しい彼が好きだから、私にだけ優しくしてほしいなんてわがままは言わない。
そもそもそんなことを言う資格は私にはない。
私は彼の恋人じゃないから。
ただの付き合いの長い友達に過ぎないのだ。
「好きだなぁ、タカちゃん」
「おー。オマエいっつもそれ言うよな」
「みんなに優しいし、かっこいいし」
「なにも奢らねぇぞ？」
「むしろ今度は私が奢ってあげよう！感謝してね」
「手伝って貰っといてよくそんなこと言えたな……」
"好きだ"なんて昔から何十回、何千回ともう伝えている。まぁ、彼は"友達としての好き"としか捉えてくれてないのだが。
もうそれでもいいかなって思ってしまっている私もいる。
私が本気で好きだと言ったら彼はきっと困ってしまうだろう。優しいから断るときですら、相手に気を使って悩んじゃうんだろうな、と思うと申し訳なさで押し潰されそうになる。
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Alice(プロフ) - きなこだいふくさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました…！そんな風に言っていただけて嬉しい限りです…！続編を作るかもしれないので、もし作った際はぜひよろしくお願い致します♡ (2022年4月2日 17時) (
レス) id: fa28fe383f (このIDを非表示/違反報告)
きなこだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白い話がたくさんあり、私自身とても楽しく読み進めることができました。こんな神作をありがとうございます！そして、更新お疲れ様でした！ (2022年4月2日 11時) (レス) @page46 id: 90c5be706c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2021年9月19日 20時
