リコリスに全てを誓って/？？？ (ページ6)

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｢...憂、おいで。｣

憂｢はい、お母様。｣

｢どうしてそんなに畏まるの？さっきまであんなに心配してくれたのに...｣

憂｢何も考えれなかった。長年待ち続けたあなたが死ぬと思うと...いつも名のわからない感情が込み上げるのです。これは...寂しいって気持ちであっているんですよね...？｣

｢多分ね。自分にとって尊いものが消えようとした瞬間は、複雑な感情が絡み合うんだよ。ユージオが死んだとき、レグルスが死んだとき、松陽が江戸のために死んだとき...｣

憂｢...死んだ？｣

｢他の子達もそう。様々な理由で死んでしまい、そのせいで物語が開幕しないこともある。...あなたは自分にとって大好きな物語が開幕しなかったら、悲しい？｣

憂｢うーん...どういうことなのでしょう？｣

｢例えば、開幕前に和人が死ぬことによってゲームは永遠にクリアされないとか。自分の知る物語が、一人消えるだけで簡単に消えてしまうの。あなたは家族との物語を大切にしたいから、さっきもあんなに取り乱してくれた。｣

憂｢ふむ...なるほど！では、お母様は私の宝物なのですね！｣

｢宝物ではあるけど...物扱いはダメよ。所有権に似たものを握ったとしても、決して傷つけてはいけない大切なもの。だからといって閉じ込めるのもダメですからね。｣

憂｢えー...人って難しいですね。｣

｢子供たちとのコミュニケーションが足りなかった、どこかの馬鹿親のせいですね。もちろん私もそうですよ。｣