毒麼慈 ページ1
七海「...また失敗。よく解毒剤を作れたわね。」
薬研藤四郎「かなり時間がかかったよ。なのにこのお人好しは、自分を殺そうとした馬鹿のために薬を使ったんだぞ?」
七海「わかってるわよ。今度は後を追えるようにスケジュールを調整する。」
「懲りないな...せめて八十過ぎでお願い...」
...旦那は、死ぬならせめて"情熱的な恋を見せてほしい"と頼んできた。息子は"死ぬ前に一つぐらい楽しいことをしてきて"と言った。
情熱的な恋をしましょう。ああ、あなたは断るかしら。だから毒で少しずつ苦しもうと考えたの。
心中は素敵なことだもの。叶わぬ恋があったとしても、共に死ぬことができれば魂は共にあると私は信じている。
憂「お母さん...しっかりして...!」
「お母さんは死なないよ...」
憂「ちゃんと毒の巡りを遅くして!鬼殺隊の人たちから教わった呼吸法がある!それなら巡りが遅くなるから...!」
歌仙兼定「そんな呼吸法があるのか...調子が良くなったら、その呼吸法を伝授してくれるかい?」
七海「そこ!話に集中したら救えないわよ!」
薬研藤四郎「救えない状況まで陥れたのはお前だからな!?」
...今は救いたい。まだ心中する時ではないから。
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作者名:琲世 | 作成日時:2020年10月21日 18時