次世代の物語/？？？ (ページ5)

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母は死に際に私たちに物語を残した。未来へ歩むための物語だ。ページ5

虎堂｢...｣

小太郎｢父さん、愛がわからないなら母さんに聞くといいよ。きっとあなたの望むものが見つかるはずだ。｣

虎堂｢望むもの...もし見つからなかったとしても、俺は死ぬまでに見つけてみせる。必ずな。｣

小説家として俺は道を歩むと決めた。だからこそ全てを知り尽くしたい。そのために妻の親友の敵となったり、時には味方となって戦場へと赴いた。

彼らの紡ぐ物語は彩られていた。何度傷ついてもすぐに立ち直り、最後には勝利を得る。人の死を引きずるのが欠点だが、他は100点満点の素晴らしいストーリー。

虎堂｢松陽たちは...｣

小太郎｢どこかに出掛けたよ。｣

人の人生に間違いなんてない。俺は殺人も誘拐も肯定し、それを一つの物語として受け取る。

俺は人の人生そのものを書いているのだから、その人の人生を否定すれば自分の作家人生も終わると考えているのだ。

七海｢一也｣

虎堂｢...どうした？｣

七海｢二人で散歩に行きましょう？最近は忙しかったから、たまには息抜きをしたいの。これは強制だからね。｣

虎堂｢強制散歩...息抜きになるのか？｣

ネコ｢ご苦労。小説の浄化は確認された。｣

芥川｢お疲れ様。夏蓮さんも大変だったみたいだね？｣

夏蓮｢あ、あはは...何とか無事だよ。お兄ちゃんに言われて細かいこと全部薫に電話したら、ものすごい勢いでこっちに走ってくるような足音が聞こえて...これからまた騒がしくなるけど、何とか抑えておくね。｣