夢を忘れた少女 (ページ9)

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＿＿＿＿え？

私は一瞬何が起きたのか理解出来なかった。

いや、一瞬じゃない、今も理解出来ていない。

確かなのは私を襲おうとしていた化け物が消えた、という事。

男の子？は不思議な形の剣？を持っている。

「あ、あなた誰？ここは何処なの？」

思わず彼に質問責めをしてしまう。

その時彼の持っていた剣は普通の剣になった。(戻った？)

もう私はこれが夢なんじゃないかと思い始めた。

「お前さあ、誰？んん？」

「いや、それ多分こっちの台詞・・・」

赤毛で寝癖が炸裂している髪型をした男の子は手を差し出してきた。

飽きれ顔で。ちょっといらっと来たのは内緒。

私は彼の手を掴み立ち上がる。

「ああ～。そういやここが何処なのかっつうハナシだったな。まあ今の化け物の巣窟だな。」

わあザックリした説明。

そのあと彼は私を元の世界に戻してくれた。

けれどここでお別れ、という訳にはいかない。

他人に借りを作りっぱなしなんて私の后月の血が許さない。

「ねえ、あなた！」

去ろうとしていた彼を呼び止める。

「んん～？」

「これからうちに来ない？助けてくれたお礼がしたいのよ。ご馳走するわ。」

助けてくれたのだ・・・これが礼儀というものだろう。

食べたい物は一流シェフを用意する。

「じゃあみたらし団子と蕎麦。」

「いいわ。用意するからうちにおいで。」

そこから私達は無言でうちまで行った。