夢を忘れた少女 (ページ4)

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ザーッ

「すごい雨だな……」

朝起きて縁側に出たとき外がザーザー雨の降っている天気なのだと鵜宮天馬は気付いた。

今日の任務が休みで良かったなあ。

そう思いながら茶室に向かう。朝食をとるために。

「げ………変態メガネてめえ……何でここにいるんだ？んん？」

「今日はねー天馬用の任務を持ってきたんだよ！」

茶室の襖を開けたら変態メガネがいる。

更にイヤラシイ笑みを浮かべている。

だいたいろくでもない事を考えている時の顔だ。

天馬は茶室で朝食を取るのは諦め他の部屋に行こうと襖を閉じる。

そして何事もなかったかのように向かいから来た使用人に話しかける。

今日の朝食は別の部屋で食べると。

そいつは変態メガネがいることを知ってか知らぬか了承する。

そして後ろから予想どうり声が聞こえる。

「天馬！ちょっと待って！？話だけでも！ね！」

「あれ……有馬様じゃないですか。いらっしゃっていたのですね。」

こいつは変態メガネが来ていることを全く知らなかったらしい。

そいつは最悪な事に推しの強いヤツだった。

天馬はいいように言いくるめられ渋々有馬のもとに向かった。

「で？任務ってなんだよ？今日の任務は一切受け付けねえからな。」

「まあまあ。本当は今日中に行ってほしいけどまあいいや！」

有馬はガキのような行動をとる。

コレの子供の方がまともだと思うとなんとなくゾッとする。

「天馬には本土に行ってほしいんだ。本土であの子、后月胡蝶を島に連れてきてほしいんだよ！」

「何で」

「胡蝶ちゃんは陰陽連絡にとってちょっとした要注意人物でね。
　これ以上野放しにしておくわけにもいかないからねえー」

変態メガネの目が真面目な時の目付きになる。

しかも、ちょっとしたではないのだろう。

見つけるまで本土に滞在してもいいと言われたので引き受けた。

どうせなら本土のみたらし団子と蕎麦を食べてやろうと。