You and me...

変わり者の弟-LT ページ30

ここ最近―なんだかｲｪｿﾝの様子がいつもと違う気がする。


僕の1つ年下の弟でもあるｲｪｿﾝは〜
普段何を考えてるかイマイチわかりずらいヤツで。
うちのメンバーにですら不思議がられることが多い―変わり者ってヤツなのかもしれない。


だけど僕とｲｪｿﾝは長い付き合いでもあるし―
SJの中の年長組として、信頼しているヤツでもある。
弟たちの世話をすすんで見ることができるし、
自分の考えやポリシーみたいなものもしっかり持っている男だ。


だけど。


EH「ﾄｩｷﾞﾋｮﾝ！ｲｪｿﾝﾋｮﾝがいないんだけど〜！もうすぐ本番なのに！！」

KH「どーせ、トイレかなんかじゃないですか？僕、呼んできましょうか？」


どこかこう抜けているいうか。
頼りないところがあるというか。


LT「僕がさがしてくるよ。ｳﾆｮｸ、お前はﾄﾞﾝﾍのことしっかり見てろ。
あいつも目ぇ離すとすぐふらふらするから！」


全く・・・リーダーというものはなかなかに大変だ。


＊


LT「こら、ｲｪｿﾝ！お前そんなとこで何やってるんだよ〜！もうちょっとで本番なんだぞ！」


僕は控え室でうろうろしているｲｪｿﾝを捕まえた。
いつもの無表情だけど―動作はなんだか落ち着きがない。


YS「あ・・・ﾄｩｷﾞﾋｮﾝ。どうしよう。
俺さっきのリハで衣装破けちまって」


そう言ってｲｪｿﾝは左腕を上げた。
衣装である黒のジャケット。
腕のつけ根からわきにかけての部分が、ｲｪｿﾝの言うとおり破れていた。


YS「ガムテープ・・・探してるんだけど見つからなくてさ」

LT「お前アホかっ！ガムテープで留める気だったのかよ？！せめて安全ピンだろ・・・。
ってそんなのはスタイリストがやることなんだから、とにかくこっち来い！」

YS「んーー。それもそうだな＾＾」


僕はｲｪｿﾝの腕を引っつかんで、ステージ袖まで走った。


もうすぐSJの新しいアルバムが出る。
今日はそのカムバック出演なのだった。


RW「もぅ〜ｲｪｿﾝﾋｮﾝ！あんまり心配かけないでよ〜＞＜」

KH「どうしたらそんなにマイワールドでいられるんですかねぇ」

YS「悪い悪い＾＾」


ステージ袖でマンネラインの頭を撫でるｲｪｿﾝ。
弟たちの前では兄の顔になるんだよな。


だけどｲｪｿﾝはこの日―
破れた衣装のままでカムバックに立ったのだった。


僕は兄として頭が痛いよ・・・。

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