大人の顔-YS ページ22
「おばさん。去年の父の葬儀の際は―いろいろありがとうございました」
リビングに落ち着いたAは、温かいお茶を用意した母さんに向き直って頭を下げた。
そうだったな。
チョンアンでAの家族とはずっと懇意にしていたから―
俺以外のうちの家族はAの親父さんの葬儀に参列したって聞いた。
俺は確か海外ツアーの真っ最中で。
訃報もあっちで聞いたんだった。
YS「A。俺、行けなくて悪かった。親父さんには昔からよくしてもらってたのに」
「やだ・・・。ジョンウンが謝ることじゃないよ^^」
YS「ん。でも、出たかったよ」
「あなたは。あの大人気グループのイェソンだもん。忙しくて当然だよ」
そう言って微笑むAは。
理解ある大人の女みたいな表情で―それはまた俺の知らない顔でもあった。
大人気グループのイェソン、か。
彼女にそう言われて少し寂しい気がしたのはなんでだろうな。
「ねぇ、ヌナ。韓国に戻ってきたけどさ。やっぱりチョンアンの実家に戻るの?」
「んーーやっぱり仕事がね・・・。探すとしたらソウルのが見つかるんじゃないかなって思ってるんだ」
「いいじゃなーい!ソウルだったら私たちがいるんだから、お母さんだって少しは安心なんじゃない^^」
久しぶりに娘同然のAが帰ってきて、明らかに母さんは浮かれていた。
夜中だというのにテンションが高い。
「もし住む家が決まってなかったら、落ち着くまでうち使ってくれたっていいのよ?」
「おばさん、言ったでしょ?私もう27なの。
大人なんだから、そこまでお世話になれません^^」
「えぇ〜〜〜」
「しばらくはチョンアンからこっちに通って、仕事なり家なり決めるつもり^^」
「わかったわ・・・。でもA。ホントに今日みたいなことがあったらちゃんと頼ってね?
ここはあなたのもうひとつの家でもあるんだから」
「うん。ありがとう」
過ぎた年月のせいなのか、親父さんが亡くなったせいなのか。
彼女が言うように、Aはそれなりに大人になっていた。
「ジョンウン。あなた何黙ってるのよ」
YS「んーー?」
「兄さん、ヌナと会うの10年ぶりなんだってよ。何話したらいいかわからないんじゃない^^」
それは仕方ないだろ・・・。
Aとは・・・いろいろあったからこその10年のブランクなんだから。
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Mercury zero(プロフ) - ..yrs..さん» おお!まさか私の作品も見に来ていただけるとは!感激でございますっ><浮気ですか・・・それは是非とも兄さんに鞍替えしてほしいところですな(笑)しかし、私の書く残念兄さんじゃ無理くさそうですが;;このお話では〜一応後半でshow you the faithしてます(笑) (2013年4月26日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
..yrs..(プロフ) - 初めまして!いや、昨日コメント頂いて感動した者です(笑)まだ7話目ですがドキドキ!今後の2人の展開が楽しみ~^^常にイェソンに浮気してるウギペンなのでイェソンのお話大好物です~(笑)♪keep the faithいい言葉です☆ (2013年4月26日 15時) (レス) id: df1c68db7c (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま あんにょ〜ん♪コメありがとうございます!面白い打だなんて・・・恐縮です。小心者なので(笑)じわじわ更新ですが、キュンキュンとかドキドキとかお届けできたら嬉しいです^^こちらこそ今後も宜しくお願いしますね♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - na2Wookさま コメありがとうございます!キュンキュン!それこそが私がお届けしたいものなのですよ!そう言っていただけてホントに嬉しいです♪これからの更新の励みになります〜^^ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま きゃ〜〜!前作からとか!どうしよう、嬉しくて大変!ありがとうございます〜^^我ながら、このイェソン兄さんにはじれったくてイラついてますが(笑)引き続き見守っていただけると嬉しいです〜♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年10月26日 23時