A beautiful offer ページ7
「ジョンウンに。私のバージン・・・もらってほしい、です」
恥ずかしいのと苦しいのとで、ジョンウンの顔がまともに見れない。
伏せたまぶたに力がこもる。
早く―ジョンウンに抱きしめてもらいたかった。
そう思うが早く―
ジョンウンはソファから身を乗り出して、私をふんわりと抱きしめてくれて。
だけどそれは私が欲しかったものではなく。
お兄さんとしてのハグだった。
YS「どうした?A。お前・・・ちょっとナーバスになってるな?」
ジョンウンが優しい声でなだめるように言った。
小さい子どもにそうするように・・・頭を撫でてくれるジョンウン。
でも私は・・・床に座りこんで動けなかった。
彼が腕をほどいて、私の目を見て語りかける。
YS「俺たち、小さい頃からずっと一緒だったから・・・」
「・・・」
YS「長いこと離れるなんてこれが初めてだから。不安なんだよな?」
「・・・」
私がどんな気持ちで。
どれだけの勇気でこの言葉を口にしたか―ジョンウンに伝わってないのかと思った。
でもジョンウンの瞳を覗き込んだら―
困惑ととまどいを帯びた微笑みを見たら。
きっと、これがジョンウンの
私の告白に対する返事なんだってわかった。
YS「大丈夫だよ、A。離れてても・・・俺たちきっとちゃんとやっていけるよ^^」
「ん・・・そうだね」
だって、私たちは。
幼馴染みで・・・お兄さんと妹だもんね。
だから・・・抱けるわけなんてないよね。
凍りついた心が。
パリンって音がして・・・ボロボロに砕けた。
彼の前で泣かないように必死で自分を保っていた。
*
はぁ・・・もう10年も昔のことだってのに。
やっぱり思い出すと辛い。
でも今思い返してみると―彼の言葉は限りなく優しかったと思う。
だけどその優しさで。
ジョンウンは・・・私を苦しめたのよ。
あの晩以来・・・ジョンウンとは当然きまずくて顔を合わすことはなかったけど。
私は、男の人と深い関係になるのが怖くなった。
また拒絶されるかもと思ったら・・・人を好きになるのすら怖かった。
だから私は―未だバージン、だ。
27にして。
でも、私の気持ちは10年前のあの日と変わらない。
もし自分自身を捧げるとしたら―
もうジョンウンしか考えられない。
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Mercury zero(プロフ) - ..yrs..さん» おお!まさか私の作品も見に来ていただけるとは!感激でございますっ><浮気ですか・・・それは是非とも兄さんに鞍替えしてほしいところですな(笑)しかし、私の書く残念兄さんじゃ無理くさそうですが;;このお話では〜一応後半でshow you the faithしてます(笑) (2013年4月26日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
..yrs..(プロフ) - 初めまして!いや、昨日コメント頂いて感動した者です(笑)まだ7話目ですがドキドキ!今後の2人の展開が楽しみ~^^常にイェソンに浮気してるウギペンなのでイェソンのお話大好物です~(笑)♪keep the faithいい言葉です☆ (2013年4月26日 15時) (レス) id: df1c68db7c (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま あんにょ〜ん♪コメありがとうございます!面白い打だなんて・・・恐縮です。小心者なので(笑)じわじわ更新ですが、キュンキュンとかドキドキとかお届けできたら嬉しいです^^こちらこそ今後も宜しくお願いしますね♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - na2Wookさま コメありがとうございます!キュンキュン!それこそが私がお届けしたいものなのですよ!そう言っていただけてホントに嬉しいです♪これからの更新の励みになります〜^^ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま きゃ〜〜!前作からとか!どうしよう、嬉しくて大変!ありがとうございます〜^^我ながら、このイェソン兄さんにはじれったくてイラついてますが(笑)引き続き見守っていただけると嬉しいです〜♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年10月26日 23時