未練 ページ2
「未桜。」
「はい？どうかしましたか？」
私の胸の中にいた未桜は私の顔を見る為に顔をゆっくりとあげる。
「未桜は私のことを生き還せたと言ったが、どうやったんだ？そんな非現実的な
ことを。」
死んだらもう二度と会えない。それは世の中にいる全員が知る事だ。
それは勿論私も知っていたしそうだと思っていた。が、私は此処にいる。
思い詰めたような顔を私はしていたのだろう。未桜はは私の顔を見ると、
クスクスと笑いだした。
「ん〜別に異能力とかでは無いですよ。私、そんなたいそうなもの持ってませんもん。
__まぁ簡単に言ってしまえば、貴方に未練があったからですねぇ。」
彼女は意味不明な事をよく言う人で、太宰と話せば話が噛み合わないという
事が良くあるが、まさか今も続いてるとは思っていなかった。
ただ、一つ分かったのは未練があったという事。
「未練、か………」
「そう。未練。」
未練………私がこの世に思い残す事。
「カレーが食べたい。」
「はい。」
「海を沢山見たい。海の見える部屋で小説が書きたい。太宰がちゃんと助ける側
になっているか確かめたい。」
「はい。」
考えてみれば沢山ある。そしてこの沢山ある未練の中で一番大きいのは
「子供たちを助けたい。」
「____」
私の所為で死んでしまったあの子達を。
未桜は何も言わなかった。ただ私の事を見ていた。
「____ふぅ。……酷な事を言ってしまうのは分かってる。でもこれだけは
言わせて欲しい。……子供たちを助ける事は出来ないわ。絶対に。」
力強く、私の目を見ながら彼女はそう言った。
分かっていた。ただ、私がこうして生き還ったからあの子達も生き返るのでは。
そう思ったんだ。
「そうか…。」
「____ごめんなさい。」
「何故謝る？」
未桜は急に謝ってきた。別に謝る事は無いだろうに。
「____子供たちを助けるという未練を果たせないから。」
「………今は別の人を護らないといけないからな。アイツらには悪いが。」
今は目の前に居る未桜を護らないといけない。
未桜は再度私の顔を見ると、小さく微笑んで、
「馬鹿ですねぇ。」
そう言った。
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椿姫(プロフ) - ミユ・アローンさん» あ、ありがとうございます！！これからも頑張りたいと思うので、応援ヨロシクです( ´ ▽ ` )ﾉ (2018年2月14日 23時) (
レス) id: 5453f44b83 (このIDを非表示/違反報告)
ミユ・アローン(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも、ゆっくりと楽しみにしています！頑張ってくださいね♪ (2018年2月14日 20時) (レス) id: 22497290a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿姫 | 作成日時：2018年2月13日 22時
