な組の若頭 ｰ 2nd season ｰ ２【stxxx】

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俺はどうしようもない気持ちのまま、
帰路を歩いた。


家に着けば、玄関で待ち構えていたのは
組長である、なーくん。

また、ユリのように優しい笑みのまま
俺を出迎えてくれた。





な「どうしたの？さとみくん」

さ「…いや、はは。
俺、蒼真を助けることが出来なくなっちまった。」

な「…さとみくんはどうしたいの？」

さ「……俺、蒼真を助けたい。
あんな叩けばホコリが山ほど出てくるような場所に
あいつを…あいつを残したくないんだっ…！」

な「そっかそっか。それなら＿＿＿」




なーくんはふわりと俯く俺の肩に
撫子色の羽織を羽織らせた。

見上げてみれば、
ユリのように微笑んでいた彼は消え去っていて。


彼の周りには、
山吹色と黄浅緑の羽織を羽織る者たちが居た。

あぁ、もう。
ほんとにこいつらって奴は……





な「話は聞いてるね？2人とも」

『当たり前でしょ』

ジ「その蒼真って子を助けるんやろ？
さとちゃんのお願いやからな！実行せんとな！」

な「ねぇ、さとみくん




















一緒に、助けに行こう。」







手を差し伸べる彼の表情は
先程と打って変わってまた、ユリのよう。

あぁ、ほんと。





こういうのがあるから、

な組に入って良かったって、




なーくんの背中を見ていきたいって


思えたんだ。






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