な組の若頭 ｰ 2nd season ｰ【stxxx】

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正直いって、
ころちゃんの後を引き継ぐのは怖い。

後衛部隊の隊長だったら、
前に前衛部隊が居るからちょっとした安心感はある。


でも、前衛部隊の隊長は前に誰もいない。

見えるのは敵のみ。


今までころちゃんは、
そんな景色をずっと見てきたわけで。

俺は若頭の周りに居るだけの存在で。



何人をも従えてきたころちゃんの役割を
俺が受け継げるのかって言ったら、不安だ。




こ「……最初は誰だって怖いよ。」

り「え？」

こ「僕だって怖かった。
お手本なんて居ないし、傷つきに行くのなんて誰よりも先。
相手がどんな攻撃を仕掛けてくるかも、
分からないのに突っ込んでいかなきゃなんだから。

一種の自 殺だよね。」

り「……」

こ「でもね、不安なんだけどさ。安心の方が強いの。
後ろに頼もしい後衛部隊隊長が居て。

その後ろに勇敢な司令塔が居て。
そのまた後ろに最年少組員の若頭とその補佐が居て。

そしてその後ろに組長とその補佐が居る。


その人たちを守らなきゃいけない。
そう思えたら自然と力が湧いてくるの。

きっと、それは莉犬くんにも素質がある。

るぅとくんの方が莉犬くんより強いかもだけど、
彼は先陣切るよりも、司令出す方が性に合うし。


やっぱ、莉犬くんかなって。
君ならまっすぐ前を見据える"特攻隊長"に
なれそうだなって、思えたんだ。」





俺にそう告げるころちゃん。

この人はちゃんと考えてたんだ。

だから俺を選んだんだ。


俺を、選んでくれたんだ。



その期待に答えないなんて選択、ないでしょ。






り「ころちゃん、俺……頑張るよ。」

こ「うん、その意気だよ。」

り「ありがとう。」

こ「こちらこそ。

とりあえずさ、治療室運んでくんね？
お前がぶん殴ったせいで肋(あばら)折れた。動けない。」

り「えええ！？ごめんんんん！！！！？」






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