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それから俺は、毎日毎日
何度も何度も、ころちゃんからの訓練を受けた。
俺に逃げ場なんてなく、
帰りのホームルームが終われば
ころちゃんは既に俺の教室の前で、待ち構えてて。
無理やり連れて帰らされる始末。
どうしたらいいんだよぉぉ……
こ「はい、次。」
り「はぁっ!!」
こ「はい、ダメ。次」
り「おりゃ!!!」
こ「弱い。ダメ。次。」
前までバナナバナナ言ってたころちゃんとは
全くの別人で。
今の彼は厳しいに厳しいを重ねたような
そんな人間になってて。
見つめられる右目は、
何かを見透かしたようなそんな目で。
恐怖でしかなかった。
り「ころちゃ……はぁ、はぁ…」
こ「もうへばったの?
こんなんじゃAを守れないよ。」
り「なんで…なんでこんな訓練を……」
こ「…いいから。次。」
俺の"なんで"に
答えなんか返ってくることはない。
何かを隠してる。
それは多分、確実。
でも、それがなんなのかは分からない。
考えても考えても、分からないのだ。
り「…っつ!!」
こ「ほら、隙がある。」
り「…いったぁ……」
こ「ねぇ、早く強くなってよ」
り「……ころちゃん変だよ。
どうしちゃったの?なにを急いでるの?」
こ「……名前、捨てたんでしょ。
名前を捨ててまで、家族を殺してまで
ここに居たかったんだろ!?
だったら僕を倒せよ!!ほら!早く!!!」
声を荒らげるころちゃんの表情は苦しそうで。
次第に彼の右目から
ポロポロと雫がこぼれ落ちる。
こんなころちゃん、俺……
初めて見たよ…
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かーな - 続きが楽しみですぅ! (2021年8月16日 12時) (レス) id: a1d56eb36a (このIDを非表示/違反報告)
バナナくんが尊い!! - ぎゃぁぁぁぁあ!!きたぁぁぁぁぁあ!!!めありさんほんと神!!! (2021年7月19日 17時) (レス) id: 27be45b75d (このIDを非表示/違反報告)
蒼天 鳴龍(ギラギラ太陽マシュマロ民だお☆) - 何だって…!?あのシリーズの続編…!ちょ、発狂して良いっすか。ぴぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!ありがとうございました。← 続編も頑張って下さい!初コメ失礼しました! (2021年7月12日 19時) (レス) id: d25d8f5d3e (このIDを非表示/違反報告)
もなぁ - 待ってました!続編頑張ってください! (2021年7月10日 10時) (レス) id: 7109ff22a9 (このIDを非表示/違反報告)
あーお - 続編だっ!嬉しいです(*^^*)ありがとうございます!毎回楽しみです、応援してます! (2021年7月7日 21時) (レス) id: 01da463caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めあり | 作成日時:2021年7月6日 20時