先輩と殺し屋さん【橙】

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夜、兄が他の任務で家を空けている間に、

私はPCに収めた"橙川 ジェル"についての
情報を書類にまとめて行く。



どうしても、どう考えても、
彼が標的にされるほどのことはしていない。

かき集めた過去のデータでも、
そんなことは1ミリもない。


なぜ標的が彼なのか、を母に電話しても
繋がんないし。

あぁもう、私情挟みまくってんじゃん！



それだけ、恋の力って凄いってことね。





殺さなきゃいけない。
でも殺したくない。

そんな葛藤に苦しむなんて、らしくない。




うーん、と頭を抱えていると
家のチャイムが鳴った。

兄ではないのは確かだけど……






『はい…』

ジ「あ、Aちゃんや〜。さとちゃんおらん？」

『さとにぃは……コ、コンビニ行ってます…！』

ジ「そうなんや〜、これノート借りっぱやってん
明日学校、行けへんから渡しとこ思って！」

『え？明日学校来れないんですか？』

ジ「そうなんよ、予定があってな〜…
ごめんな、さとちゃんにも謝っといて！」





そう言って彼は、ノートだけ渡して
帰って行った。


え、明日先輩来ないの？



え、どうしよう。
私明日学校行く意味ないじゃん……！！






◇ DAY 3 ◇


▼ 標的の情報の確認

○できた . できなかった


▼ 標的を殺害

できた . ○できなかった





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