先輩と殺し屋さん【橙】

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【side Target】






"小さくて可愛い女の子"




それが君への第一印象。




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変な時期に転入してきた、
ピンク色のカーディガンを着た彼に
興味が湧いた。


俺にとって短い時間の中で、
唯一楽しむべき高校生活に、必要不可欠な存在だと
この時、"桃城 さとみ"を見て思った。


根拠なんてなんにもない。


ただ、俺の直感はよく当たるんよ。
絶対こいつと仲良くなれば、楽しくなりそう！なんて
ちょっとした予想。



彼に近づこうとすると、
彼の影に隠れた小さくて華奢な女の子が目に入る。

転入初日でもう彼女？！
顔整ってんからなぁ〜…なんて思ってみれば
その子は妹さんらしくって。



"桃城 A"ちゃん。

小さくて可愛い女の子。

まぁ言われてみれば、瞳の色なんて一緒だし
顔も整ってんし、兄妹だってことはすぐ分かった。



一緒に過ごしていくと、
彼女がさらに可愛く思えて仕方なかった。



反応も可愛いし、
ひとつひとつ表情がコロコロ変わるし。

冷めた態度なんだけど、
恥ずかしがり屋なのかすぐ顔が赤くなる。



そこも愛らしくて俺はいつの間にか、

彼女に惹かれていた。






それは、彼女がどういう理由で
この場に来たのか分かった上で、だ。






俺は、"普通の女の子"の君でも

"殺し屋"の君でも






好きになってたことには、
変わりなかったと思う。







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