Femme Fatale【stxxx】

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【side Colon】




彼女が僕の家を出てから1時間ほど経った。


さて、そろそろ僕も支度をしようかな。

今日は莉犬くんの家で
すとぷりの会議を行うことになっている。




現在時刻は朝の8:30過ぎ。

この感じだと、莉犬くんの家に着くのは
10:00くらいかなー。

なーくんに連絡しとこ。
少し遅れるってね。


多分、るぅとくんとかジェルくんとかは
しっかりしてるからもう向かってるんだろうけど。

僕はそんなにしっかりしてないからね。





支度をしようかな、なんて思ってたけど
まぁ、かなりダルい。


ベッドには微かにだけど、
Aちゃんの匂いが残っている。

石鹸のような優しい匂い。

その優しい匂いに僕の家のシャンプーの匂いが
混ざっては、少しだけ嬉しくなって

多分、僕は今相当だらしない顔をしていると思う。






こ「はぁ…Aちゃん、好きだなぁ…」






僕のそんな言葉は虚空に消える。

僕の"好き"なんて、
きっと彼女には届かない。



すとぷりのメンバーは多分だけどさ、
みんな、Aちゃんのことが気になってると思う。

るぅとくんとか分かりやすいもん。


みんな、僕よりも後にAちゃんと出会って
僕よりも後に、彼女の魅力に気づいてしまっている。



僕が先だ。
僕が1番彼女を理解している。


僕が1番彼女を好きでいて、
僕が1番、彼女を愛している。




彼女の深いところまで知ってるんだ。

彼女の色んな姿を知っているんだ。




それだけでも、僕は優位に立っている。










そんな優越感に浸っている僕は、

きっと性格の悪い、独占欲の塊なんだと思う。





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