な組の若頭【stxxx】

【8】お弁当 . ページ37

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久しぶりに学校に登校した。



ここ1週間、
先日の任務で負傷してしまい
学校を休まなきゃいけなかった。

まさか、あの時切られたナイフに
毒が付着してるなんて、思いもしなかったじゃん？


ころんとジェルくんが騒ぎ立てたけど
大して強い毒でも無かった。

が、うちの組長は心配性だし
うちのオレンジ色の組員は過保護になってしまい、


多めの休暇をもらった、ってわけ。






そして、事件は起きた。





『莉犬…』

「え、なに？どうしたの？まだ傷痛む？」

『いや、もう痛まないけど…
腕より心が痛いわ…』

「いや、どうしたのw」

『お弁当……忘れた…』





お昼ご飯を忘れてしまうという致命傷を食らった。

久しぶりの学校だったため、
お弁当をカバンに入れるのを忘れてしまっていた。

最悪だ。

せっかく、さとにぃが作ってくれたのに…





『今から取りに帰っちゃダメかな…』

「うん、1週間も休んだ上に
一時帰宅された先生の気持ちも考えようね。」

『さとにぃが作ってくれたお弁当を忘れ、
取り残された私のお弁当を見た、
さとにぃの気持ちも考えよう？！』

「えっ…なになに…こわい……
それは食に執着してるの？さとちゃんに執着してるの？」

『どっちもだよ！』

「え…さらに怖い……」





隣でため息をつく莉犬を横目に
私はあまりのショックに項垂れた。


チャイム鳴るし。先生来たし。
一時帰宅出来なくなったし。






はぁ、今日はツイてない。




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